免税品にも転売ヤー

さて、今月は「国慶節」で1日から中国では延べ23億人以上が移動すると予測されている。先の土日も街では多くの中国人観光客を見かけたが、政府観光局によれば円安なども背景に旅行需要が高まっており8月の訪日外国人客数は342万8000人(前年同期比でプラス16.9%)と8月として初の300万人超えとなり、中国は5か月連続の増加で8月の100万人突破はコロナ禍後で初の事という。

インバウンドといえば“爆買い”が最近はトーンダウンしているとの報道が一部為されてはいるものの、街では依然としてハイブランドの大きな袋を幾つも携えている向きを多く見かける。観光庁発表によれば訪日客消費はここ10年で4倍に増えて昨年のそれは8兆円強に上っており拡大を後押ししてきたものに免税の存在もあるというが、この免税を巡っては近年免税で購入した商品の国内転売が少なくないという。

帰国時に詳細の確認が出来ないままに出国するケースが横行していることもあり、財務省の方では来年からリファンド方式を採用するとしている。消費税分を後から還付する方式だが、最近の転売ヤーは組織化しているケースも多く免税店とグルになったらこれまた“いたちごっこ”になるか。百貨店等はこの国慶節で売り上げの波を期待しているが、インバウンド頼りの施策も再考の時期に来ているか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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