株高下で二極化

本日の日経平均は続落となったが5万円の大台は維持、日経平均の関税ショックの安値からの上昇率は60%を超え斯様な株高資産効果から大手百貨店では外商等の売り上げが前年同期比で増加し、輸入高級車も販売も伸びるなど高額消費が盛り上がっている旨が今週アタマの日経紙総合面で報じられていた。同紙によれば物価高と賃金の伸び悩みが続く中でも株高に伴って1兆5000億円の消費押し上げ効果を見込むとの試算もあるという。

そういえば先にロールスロイスは100周年記念ファントムをアジアで初めてお披露目しているが、同社の日本国内の販売台数は今年上半期で昨年の185台に対して228台と前年同月比123.2%増となっており先月は単月で過去最高を記録、一昨年はフェラーリがアジア最大級のショールームをリニューアルオープンしているが、同社も先月の新車販売台数が単月として過去最高を更新している。

以前に当欄で書いた三越伊勢丹の「逸品会」に行った際にはコーンズがエントランス付近でこれら輸入車の展示・販売を行っていたが、この時も過去最高を更新していたからそれ以降も毎年のように塗り替えていることになるか。その「逸品会」だが今年も9月に開催されており外商さんが走り回る中で文字通りの逸品を見て回るだけでも楽しいが、同時期の開催としては過去最高の売り上げを記録した模様だ。

斯様な高額消費喧しい裏では、株高など無縁な向きの物価高と実質賃金の伸び悩みに伴う節約志向は根強い模様だ。数年前に逸品会を書いたあたりからこうした傾向は強かったが、当時から日経平均は今や8割高の水準、この分の資産効果も消費に乗ってくるわけだから上記の記録更新も納得だが、そういった意味でも今後はますますこうした二極化の光景も定着してこようか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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