過日、六本木のジョエル・ロブションで打合せがあったのだが何度訪れても思い切った無駄な空間が美しい。
この手のカウンター形式は他も銀座のレディタン・ザ・トトキ等が展開しており、最近の新興レストラン系では特に増殖している。所謂“対面”重視で前出の店も人事評価基準はこの部分がかなりシビアにチェックされているらしい旨を幹部から聞いた。
一方マーケットでは今や周知の通り非対面のオンライン取引シェアは日を追って範囲を拡大し続けているが、こうした物に限らず日常生活が殆ど非対面化する中をある面こうした回帰現象に出逢うと成る程妙に納得してしまう。
予てより時間の問題であった人民元問題を中国人民銀行は本日2%幅切り上げると発表した。
この抜本的見直しは94年以来であるから実に11年ぶりとなるが、貿易赤字の絡みで米国からの制度見直し圧力にあとは何時発令するかというタイミングであった。
長年の管理相場が撤廃される事で経済への影響は必至、これまでも折に触れ商品相場や株式市場で中国がテーマとなった経緯があるが、各々過去に物色された中から蒸し返し相場で大相場への取組を作る銘柄が出て来る可能性は高くザッと洗って見るのも一考か。
現在某投資家が大手N証券を相手取って「オプション取引」で訴訟を起している件がニュースにあったが、勧誘段階の説明義務違反や適合性原則の部分から駒を進め、取引開始後の助言義務が最高裁で指摘された点においては今回の商品先物業界の委託者保護ガイドラインもチラつく部分が多分にあるのではないか。
上記の件は当初のセルボラ思惑もとんだ方向へといってしまい、ショートで散々担がれたのが主因らしいが同様の解釈を誘うケースは幾らでもあると思う。
判例が溜まるまでその解釈が注目される。
あまり話題にならなかったが先のロンドン同時多発テロの株価への影響で幾つかのヘッジファンドがかなりマズイとの話も出ていた。
この手では米自動車双璧の格下げによって純資産が急激に目減りし危機説が出た春先が思い出されるが、今こうしてヘッジファンド懸念が直ぐに取り沙汰されるようになったのは、今迄参入しなかった性格の資金が大量に流入しその存在が急速に巨大化してしまっているからに他ならない。
様々な要因で氾濫した弊害が今後クローズアップする懸念も当然出て来るか。
さて本日は五節供の一つ七夕、七夕といえば柿本人麻呂始めとして万葉集にも100以上もの歌が詠われており、その歌もやはり天の川の織姫と彦星の美しい悲話を綴っている物が多いが、これまた他の節供よろしく元は中国から来た物。
一方で七夕の呼び方は機織りした布を祖霊に祭る棚機つ女の行事から「たなばた」としているらしい。
日本にあったこの話しと中国伝来の話が織る女という事で融合し読み方共々今の形になったらしいが、久し振りに歌も幾つか眺めて見るとけっこう和むものである。