51ページ目   雑記

街のお別れ風景

年度末から新年度にかけての時期は出会いと別れの季節でもあるが、今年は身近な街の風景にもこれが当て嵌まる感がある。最近では東京駅周辺で再開発の起点ともいえる大型商業施設「東京ミッドタウン八重洲」が先月華々しくグランドオープンとなったが、この並びに位置した「八重洲ブックセンター本店」が先月末で約44年間の営業を終えた。

初めて同店を訪れたのはまだ大学に入学したての頃であったが、社会に出てからも他では探せなかったかなりマニアックな本も100万冊以上もの在庫を揃えるここに来ればほぼ見つかったものだった。2028年度に完成予定の超高層複合ビルへ再出店の予定とのことで復活が待たれるところだが、これからしばらくは丸善あたりに足が向かうことになりそうだ。

それともう一つ、夏場は特にお世話になっていた「東京辰巳国際水泳場」もまた上記の八重洲ブックセンター本店閉店と同じ日に30年の歴史に幕を下ろし閉館した。メインプールは長水路で他と違って飛び込みも出来るところも良く、ここへ来たらわざわざ北島康介氏の世界記録樹立プレートのあるレーンで泳いだりしたものだが、存分に泳いだ後にゆったりとジャグジーが満喫出来るのもよかった。

こちらは2年後の秋にアイスリンクとして装い新たに再開業の予定というが、どこかシドニーのオペラハウスを彷彿させる名建築が無くなってしまうのはやはり残念な思いだ。そうそう、名建築といえば帝劇ビルも2025年度をめどに閉館の予定という。此処もまさに昭和の名建築だったが、ステンドグラスや昭和モダンな細部の装飾等々同じ物はもう見られなくなる可能性もあるだけに閉館まで時間の許す限り目に焼き付けておきたいものだ。


新年度の値上げ

今年も新年度がスタートした。今年は4月から主産育児一時金が現在の42万円から8万円引き上げられで50万になるなど新たな支援もあるが、一方で新年度が始まっても止まらないのは値上げラッシュだ。帝国データバンク調査では5106品目の食品が値上げとなるが、日本ハム、伊藤ハム、プリマ等のハム含む加工食品類は単月全体の4割を占める。

値上げの増加ペースは早まっており今月中にも計画ベースで年内値上げ累計2万品目を突破するとみられているが、食品以外でも4月は関西鉄道大手6社、JR西日本などの運賃、ヤマト運輸や佐川急便も揃って相次いで値上げへ、ヘアカットのQBハウスの料金も値上げされるなどモノだけでなく我々の身近なサービス部分も上がってくる。

資源高が一服はしてはいるものの、今年は春闘などで大幅な賃上げ回答という事例が出ているだけに企業側もそれによる購買力の高まりという期待もあり、それらを踏まえ家計がより値上げを受け入れてくれるという計算も相俟ってコスト上昇分をより転嫁しようとする動きが今後も出て来る可能性もある。

5月以降も2022年を上回る水準の値上げが予定されており、来月5月は前年比3倍の食品値上げが予定されているという。伸びの鈍化もいわれてはいるものの、値段が下がるというワケではないので今後も値上げに伴う体感物価は消費者物価指数をはるかに上回る状況が当面続くことになるか。


個人の判断

本日の日経紙ビジネス面にはマスク・出張制限撤廃3割と題し同社の実施した国内主要企業社長へのアンケートで、新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5月8日から「5類」とし季節性インフルエンザと同じ分類とはなったものの、社内でのマスク着用等を撤廃する企業は3割前後にとどまった旨が出ていた。

周知の通りこのマスク着用に関して政府が示した新たなルールでは13日から「個人の判断」となっている。初日は近所の三越のライオン像のマスクが約2年10ヵ月ぶりに外され、空港でも受付カウンターのパーティションが外される光景を目にしたが、百貨店やレジャー施設なども概ね上記企業とほぼ同様な対応となっており5類移行まで各所明確な判断がし難いだろうか。

半ば生活の一部になってしまっている一番難しいマスク問題だけ唐突に個人の判断にすると半ば責任放棄とも取れる政府のガイドラインだが、改めて勝手にどうぞと言われるとはたしてマスクやパーティションにどれ程の効果があったのだろう?とも思う。時にはスーパーコンピューターまで持ち出しその効果を謳ったのが記憶に新しいが、その辺の科学的な知見とはいったい何だったのだろう?

日本は一度決めたことが効果のある無しがわからないままなお続けてしまうキライがあるが、世界中でマスクを外した日常が戻るなか日本だけ頑なに政府のガイドラインを守りマスクを付け続けた効果が諸外国と比較し顕著だったかどうか、せめて政府は検証すべきだろう。いずれにせよ5類移行でコロナ前の生活様式が直ぐに戻るのはなかなか難しそうだ。


復活の兆し

さて、国土交通省がこの時期恒例で公示地価の発表をしている。先週発表されたそれは全用途の全国平均が前年比で1.6%上昇し2年連続で上がった。15年ぶりの上昇率となったが住宅地、商業地共に去年より上げ幅を拡大させ、商業地の全国平均は1.8%上昇で都心部のオフィスや店舗の需要が地価を押し上げた。

地価高額地点は1平方メートルあたり5380万円となった常連の山野楽器本店はじめズラリと銀座が上位を占めていたが、昨年1.1%の下落だったこの山野楽器本店は今年は1.5%の上昇に、中央通り沿いでは他に2丁目のダンヒルがある場所も昨年の2.0%下落から今年は1.0%の上昇と個人消費やインバウンドの回復期待を背景に昨年の下落組が軒並み今年はプラスに浮上している。

銀座といえば以前に当欄では「腐っても銀座」と題し、メインストリートに近い好ロケーションの空き物件は好機とみて手当が進んでいるのを書いたことがあったが、5年前にこの銀座から一度撤退したH&Mは再度この地に出店を予定している。このカテゴリーではZARA銀座も昨年はリニューアルオープンしており、新たなテナントの入居でまたかつての活気が戻ってくるかどうか期待したいところ。


花見マーケット

さて、全国トップをきって桜の開花を宣言した東京だが気象庁は昨日満開になったと発表、これまた全国で最も早くの満開ということになる。桜といえば定番の上野公園では今年は4年ぶりに先週から「うえの桜まつり」がスタートし、同公園では一部エリアで飲食を伴う宴会が解禁となった。4年ぶりといえば、秋に建て替えを控える国立劇場もさくらまつりが4年ぶりに復活している。

街でも各所でイベントが復活、近所の日本橋では先週から「SAKURA FES NIHONBASHI2023」がスタートし江戸通りのライトアップなど街全体が桜色に染まっている。またホテル勢も日本庭園を擁しているところは挙って桜絡みのイベントをスタート、ホテルニューオータニではお花見宿泊プランを展開、ホテル椿山荘東京では1000灯のLEDでライトアップした夜桜雲海を展開、グランドプリンスホテル高輪も100灯のRGBライトや提灯で桜をライトアップし桜桟敷席を設けた。

冒頭の上野では近所の多慶屋が花見グッズの特設コーナーを設け、もう一つの名所でもある目黒ではドンキも特設コーナーを設け花見支援も喧しいが、上記のホテル勢もホテルニューオータニではお節料理のような「桜・お花見重 三段、59,400円」を用意し、グランドプリンスホテル高輪では桜桟敷席でいただける「八重コース、45,000円」を用意、いずれもなかなか強気?な価格設定となっている。

それもこれもお花見市場の急回復を見込んでのものだがそうなると気になるのはその経済効果、市場調査のインテージ調べでは今年の花見予算のアンケートは6935円と回答、花見の宴会が自粛となっていた去年と比べて約1.8倍という結果になったという。関西大学の推定では今年の花見の経済効果はインバウンドも乗って約6,158億円と去年の約3倍になるとの試算もある。はたしてコト消費もこれを皮切りに急速に動いてくるかどうか注目されるところだ。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

カテゴリー

アーカイブ

2025

4

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30