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温暖化と果物

本日の産経紙だったか梅雨入りが発表されてからも近畿中心に降雨量が少なく、こうした空梅雨の影響で傘や除湿剤の売上がダウンしている旨の記事を見かけた。おかしな気象といえば今年は桜の時期から各所で夏日が観測されたりして、やれ蛍の見頃が早まったとか扇風機や日焼け止めも異常に売れたらしいが、量販店からコンビニまで異常?気象で品揃え調整は困難極めたのは想像に難くない。

そういえば過日、大変美味しいブラッドオレンジを御裾分けして頂いたのだが驚いた事にこれは国内産だという。なんでも近年の温暖化現象で今迄栽培の難しかった同種の栽培が可能になり、この手は今後増えてゆくとの事だ。温暖化でも斯様に世界中の果物が食せるようになってきたのは歓迎だが、それにしても日本は世界でも突出して果物が高い。

今年もマンゴーや夕張メロン等々の初セリが終ったがこんな時世でも数十万円の落札は出るし、先日も大手百貨店に入っている某フルーツショップで、外国人観光客と思われる向きが「これはクレイジーだ」と言いながら各種果物とその値札を面白がって写真に収めている光景を目にした。

まあ確かに完璧なデザインに加えてトンデモなく高い糖度やらで完成度を高める恐らくもうこの辺は日本の御家芸だろうが、海外ではそうした事例を見ないし、結局は贈答品で果物など独特な文化などからここまで派生したのだろうなとフト思った次第。


引き摺る鶴丸時代

本日は朝から一寸所用で成田空港へ。ちょうど通って来たチェックインカウンター近辺ではカートやら壁のパネルやらで何かと目に入ってくるクリック証券の広告が目立っていたが、インフル騒ぎも一過となったか地上スタッフや搭乗者やらマスクをしている人を探す方が難しいくらいで何時もと変らぬ光景であった。

さて中央塔の方ではJALのArtwinds25周年記念美術展など催されていたが、このJALといえば先の日経紙でも触れていたように、政府系金融機関の日本政策投資銀行などが月内にも1,000億円程度を融資する見通しになっている模様。

先にも急転直下の下方修正が痛々しかったが、そういえば株価の方もANAの下鞘がもう恒常化しており今やこちらの方が常識として固まってしまった。社長が電車通勤とかその年収がどうのとか話題になった時期があったが、失礼ながらそうしたパフォーマンスを以ってしても根本は特殊法人体質からの脱却遅れという部分が一番の問題点だろうか。

その辺は同紙でも指摘している通り政投銀による同社支援は過去10年で3回目という部分が物語っているだろう。そういえばつい先日もフライトアテンダントと食事をしていた際にも「ウチほどそっちの依存色が強い会社はないわね」と彼女が言っていたのをフト思い出した。


後ろ向きなEXIT

本日の日経紙商品欄には、東京穀物商品取引所と関西商品取引所が経営統合も視野に協力策を検討すると昨日発表した旨が出ていた。

先月も共同研究会設置の提案書で触れたと思うが、今や関西商取は全国4取引所の売買高に占める割合が1%を切っている。しかしこの1%以下などという数字で記憶にあるのはもう最後の頃の横浜商取や福岡商取くらいだが、そういえばこの福岡商取は関西商取に吸収されていたな。横浜商取も東穀取に吸収されたが引き継いだ商品も辛うじて面影を残しているのは生糸先物のみとなってしまったが、最後に残ったこれもとうとう上場廃止の方向へ向かっている。

斯様に考えると単独で現存している事自体が不思議だがそこはまあいろいろ事情あっての事か。しかし吸収?されるにしても重複商品もあり、同紙では東穀取とは現物と指数ですみ分けの可能性を探ると出ているが、上記のような横浜商取の道を辿るハメになるか去就が注目される。

ただ、マクロで見れば巨大取引所の再編などの足元というか、踝以下のところで国内諸事情に因る障壁を抱えているなどは何ともローカルな域を出ない。漸く重い腰を上げ何時の日かマトリョーシカ?の如く整備されるまでのモラトリアムはさてどのくらいあるのだろうか。


バイブルの影響力

週明けは達成感からか終日冴えなかった株式市場であったが、本日は株式投資のバイブル?「会社四季報」と「日経会社情報」の発売日であった。昨日の日経紙などでその広告を目にし、はやそんな時期かなとも思ったものだ。

さてこのどうにも収まりの悪い小太りな本、ちょっと前までは口座さえあれば送っていたのかどうか彼方此方の各社から一斉に送られて来たものだが、昨今その数も徐々に減って来ているのも世の表れか。

あらためて昨年や一昨年のモノをパラパラとめくって見るにつけ、最高益更新企業やそれに近い企業がいとも簡単に市場から消えていっており、各頁に出ている来期予想や計画も今となってはなんとも虚しく見えてくるもので実に諸行無常の響きありである。

しかしここ一年で斯様に外部環境の急変もあって収益予想一つ取っても困難極めているだろうがそこは所詮予想、よく逆から読んでウソヨなどといわれているが、絶対的な物としてあれこれ考えるのはヨソウ程度の余裕を持たせて見るくらいでちょうどよいのではないだろうか。


埋まらない温度差と営業力

本日の東工取は主力の金が僅かに数円、また石油製品にしても寄り後はレンジ内での相場でロックされなんとも凪のような相場であったが、東工取といえば今週の日経紙には昨日そして今日と「東工取改革 多難な船出」としてここ新システム切り替え前後を絡めての記事が載っていた。

本日の?では同システム導入前から引き摺る東工取と取引員との温度差が指摘されていたが、例えば上場銘柄の問題一つ取っても別段東工取に限った事でなく他の取引所も意思疎通に疑問を感じる事は非常に多い。この辺は数年前からある取引所の統合論のあたりから既に醸造されているが、この手の規模どころか先の模擬売買のようなところの段階でさえリクイディティを提供する向きの意見が無視されるというのが現状である。

反面プロであるところの企業や投資家から吸い上げた意見は色濃く反映させ上層部としては自己満足一杯だろうが、主力層を一新したければカネを投入するだけでなくそれなりの営業力も要求されよう。

05年以降の勧誘規制強化などというのは一つのトリガーに過ぎず、カウボーイも常々指摘しているように、まあやはり今までの各種数値自体が常識的に他から見れば異常であったというのは否めまい。今後斯様にマトモであればというところへの数値回帰が粛々と進むであろうが、ただ諸外国との生い立ちの違いという部分を認識しなければいつまで経っても理想像には近づけないだろう。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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