158ページ目

ブランドコラボ

先週末の日経夕刊・オフナビでは「著名デザイナー×量販店」と題して、セブン&アイがジャンポール・ゴルチエ氏とコラボして販売に乗り出した旨が書いてあった。PB展開となり自身ブランドに比べて価格はどれも約十分の一程度で百貨店での発売後2週間の売れ行きは想定の3.6倍と好調という。

この手のネームバリューがあるデザイナーとのコラボといえば同紙にも書いてあった通りH&Mが先駆けか。初回のカール・ラガーフェルド氏の頃は日本未進出で覚えている向きは少ないと思うが、その後日本のDCブーム期に市場を席巻したコムデギャルソンの川久保玲氏が初の日本人起用となり、更にその後はジミー・チュウやあのヴェルサーチまで参加している。

本邦勢もそれを追いかけるようにユニクロがデザイナーとコラボを組み始め、やはり衝撃的だったのは当欄でも2009年に取り上げた事があったジル・サンダー氏とのコラボを実現した時だっただろうか?この「+J」は本当にデザインは言わずもがな仕立てと併せCPは抜群の品だったのを思い出す。

冒頭のセブン&アイがコラボしているジャンポール・ゴルチエ氏は「エルメス」のプレタポルテも手掛けているが、エルメスといえば今年のユニクロはエルメスの元デザイナーとのコラボを展開している。これらの背景にはアパレル不振下で両者利害が一致したという部分もあるが、相反する両者を融合させる時代背景の変遷も新たな商機を創造している。


フェラーリがIPO

さて、今週気になったイベントといえばやはり昨日にニューヨーク証券取引所にIPOしたイタリアのあのフェラーリだっただろうか。同社らしくNYCEの前にはフェラーリ車を並ばせる派手な演出で幕を開けたが、やはり抜群の知名度を誇るだけにその初値は公開価格52ドルを上回り、引け値は55ドルとなった。

この終値ベースの時価総額は約1兆2,500億円となり、国内の同業比較ではマツダやいすゞに並ぶ規模といったところか。ただ指標面で見ると例えばPERではマツダやいすゞの10倍前後に対して3倍強にもなる30倍強になる高水準となりこの辺が知名度のプレミアムなのだろうか?

ところでIPOといえば中国の景気減速の影響もあって今年の7〜9月期の資金調達額は4〜6月期比で約7割減少、合計で206億ドルにとどまり2012年1月〜3月期以来3年半ぶりの低水準になった旨も先の同紙で報じられていた。上場申請を取り下げた企業や延期した企業数は世界全体で60社を超え、IPOしても初値や終値が公開価格を下回る等変調をきたしていた折久し振りに沸いたこのIPOが起爆剤になるのかどうか今後が注目される。


市民権で急成長

本日の日経紙夕刊一面には「商戦広がる」と題して、もうすぐおとずれるハロウィーンが商業施設やお約束のディズニーリゾートやUSJなどテーマパークで集客を支える風物詩として定着するなど商戦の裾野が広がっている旨が載っていた。

なるほど近年はこの季節になると、街のレストランではハロウィーンラリーの準備態勢に入りフラワーショップではデコレーションケーキの如く綺麗に創られたカボチャものが棚を飾る機会がぐんと増えてきている。

その市場規模も昨年のハロウィーンに1,100億円規模になりそうだと当欄で書いた覚えがあるが、果たして昨年は1,220億円と日本記念日協会の推計が発表されている。同紙によれば2011年の市場規模は560億円だったというからその伸びは飛躍的、同時に新たな課題としてマナー絡めた混乱も浮上してはいるものの今年は当日が土曜日になるだけにはたして如何ほどの市場規模が弾き出されるのか興味深い。


販売量急増貴金属

本日の日経紙マーケット面には「プラチナ2ヵ月ぶり高値」と題し、ファンド筋のショートカバーから指標となるニューヨーク先物相場が昨日時間外取引で1,010ドル台の動きとなり、直近安値の10月初旬に比べて100ドル超高い水準まで戻りを入れている旨が載っていた。

ところでこのプラチナといえば先週末の同紙でも田中貴金属工業が今年の1月から9月のプラチナ販売量が前年同期比で3.6倍の9,891キログラムに達し、既に昨年の年間販売量の2倍以上になった旨があった。上記の通りの低迷で、取引価格が金を大きく下回り割安感が強まった事で販売が伸びた模様だ。

両者の逆鞘長期化はこれまで当欄で何度か触れているがこの辺はやはり需給が全てに優先、金の15分の1以下の生産量で希少性が光る時が再びおとずれるか否か。ちょうど来月7日にはゴールドフェスタ2015スピンオフで金・プラチナの魅力に迫る体感型イベントも開催するので興味のある向きは是非申し込まれたらいかがだろうか。


無感情が席巻

週明けの日経平均は中国経済への警戒感を受けて3日ぶりに反落となった。先週は日銀ラリー的な動きも未だ一部に残ったものの新しい成長戦略など政策の具体的な枠組みが今一つ不透明で、主力マネーの手控えから投資テーマが見えない中で大台を挟んだレンジが続く状況が継続される見方も多い。

斯様な状況で以前にもこんな相場展開がチャブつく動きの典型と書いた事があったが、先週金曜の日経紙マーケット面にはそんな中でプロを横目に淡々と押し目買い、利食い売りを続けるロボット運用投資の事が書かれている記事があった。

こんなレンジ相場下でTOPIXを上回る好成績組では、あらゆる状況下で収益を目指すロング・ショートファンドの存在があるが、ロボットはその上を行くという。先週は同じ日経の記事でコロケーションと呼ばれるサービスを経由した高速売買の比率が東証で初めて全体の約5割まで上昇した旨も載っていたが、ロボットの自動売買が市場を侵食し始めた様は未知な不気味感が漂う。


活況の裏で

本日の日経紙マーケット面には「ETF3本 新規設定停止」と題して、野村アセットマネジメントが日経レバ型と日経インバース型、そして日経ダブル型の日経平均株価の数倍の値動きを目指すタイプを含むETF(上場投資信託)3本の新規設定を16日から一時停止する発表した旨が書いてあった。

この野村アセットに関しては9月のあたまにも2万円大台を割ったあたりからの純資産急増が影響しETF新規設定一時停止の措置を取ったばかりであったが、この時もそうであったように特にこの中では日経レバレッジ型の存在感が大きく純資産急増時には先物市場に与える影響が大きい事で相場の振れ易さ等が目立っていたという。

確かに直近までレバ型の売買代金は主力のトヨタ自動車を抜き、かれこれ営業日で1ヵ月以上も首位の座を譲っていない。現物の売買が細るなか短期偏重が台頭する構図は以前にも書いたがもともと中長期投資家が用いるETF本来の姿とは特異な存在となり、今のレバ系の活況は海外での日本株ETFからの資金流出傾向と併せ裏では先行き一段の警戒感を台頭させる格好となっている。


実用品との境界線

さて、本日は某サイトでファニチャーの案内を見かけたが、その中にはノルウェーのストッケ社が販売しているトリップトラップそっくりな椅子があったのが目に付いた。ちょうどこれに関しては先週の日経紙で「椅子デザインにも著作権」と題して椅子デザインに著作権を求めた知的財産高裁判決について書かれていた。

渦中の実用椅子がまさにこのトリップトラップだったのだが、日本に輸出販売しているストッケ社といえばこの椅子より大人目線の両面式のストローラーが有名だろうか。出始めの頃はその斬新なデザインから街中でもこれを押しているママなどけっこう注目されたものだが、今でこそ世界中のメーカーがこの高い目線のデザインを採用している。

しかし、この手のジェネリック品は同社に限らず例えば有名なヨーゼフ・ホフマンのソファーなどは今や多くのメーカーが「風」なデザインを無数に製作しネット上でも彼方此方で販売されている。裁判を巡ってはオリジナル側と所謂ジェネリック側で反応が対照的になったが実用品の区分をどう持ってくるのか、この辺は国でも解釈のカラーがあり一筋縄ではいかぬようだ。


休火山?

さて、先週末の日経紙マーケット面には「ひとまず去った嵐」と題して、週末のVI(変動制指数)が25.6となり8月21日以来の低水準に、また米国株のVIも節目の20を割るなど8月からの相場急変の嵐が一先ず去った旨が載っていた。

しかし当欄では先月に「変動率に商機」と題しリーマン・ショック以来の高水準を記録しているVIXを鑑み大手金融機関も変動率に注目した商品上場を検討する動きも出ている旨を書いたが、この手の話が盛り上がったところで一旦沈静化は定石通りか。そんな背景には米では年内の利上げ懸念が和らいだ上に、国内では先の緩和見送りで時価の月末会合では政策変更に動くともみられている事などがある。

全般に緩和トレードもいわれるなか個別も判で押したように緩和に敏感なポストが急速に息を吹き返し、またETF系でも8月中旬から9月にかけての近年稀に見るダイナミックな動きから、9月末から今月は急速に値を消し沈静化を辿っている。結局材料への感応度が都度の地合いでどの程度変わってくるかだが、今週も米中の重要経済指標発表や7-9月期決算が本格化する事もあり中央銀行政策期待と絡めその耐性が試されようか。


高島屋ウォッチメゾン

さて、8月末に当欄で「特定層への戦略」と題して高島屋が国内最多規模となる80強の国内外の時計ブランドを集めた時計専門店を日本橋地区で開設する旨を書いたが、はれて昨日に同店がオープンした。此処はたしか三井住友信託銀行があった場所だったと思うが建物の優美で重厚感のある外見はそのまま温存された格好になっている。

店内はさながら三越ワールドウォッチフェアが常設展?となったような感じにも見えるが、展開する全83ブランドのうちスナイパーはじめ3ブランドが日本初進出という。二階は所謂ハイブランドが揃い、フランクミューラーのコーナーには三越のワールドウォッチフェアでも見た事が無かった3億6千万円を超える値札が付くエテルニタスメガ4が鎮座するケースも聳えるが、その隣にはこれと裏腹に親近感?のわくリペアコーナーがある。

こうした部分から顧客のターゲットとして国内層を見据えての意図も感じられなくもないが、実際に高島屋は直近の6〜8月に前年比48%増にまで伸びた時計売上げのうち貢献したのが殆ど日本人で意外にもインバウンドは2%程度という。

確かに浮沈の激しい新興国勢の購買力も水モノともいえ本邦勢の安定感こそ重要なポイントとなろうが、それでも国慶節で再度爆買いが報じられているようなインバウンドの追い風があるうちに国内需要をどう取り込んでゆくのか、そういった次の展開を見据えた同社戦略の行方を注視している向きも多いだろうか。


次期システム

本日の日経紙マーケット面には昨年11月に上場したJPX日経400先物の累計売買高が昨日は1,000万枚を超えた旨が載っていた。投資指標として同指数を活用する投資家が増え9月の売買高は過去最高になった事が書いてあったが、内訳は海外投資家が72%、証券会社が24%を占めるという。

ところでこの先物といえば同紙週明けの風速計の頁にも「取引所システム、来年も難所」と題し、先の5年ぶりのアローヘッド刷新にホッとする間もなく来年夏にも導入のはこびとなる開発の難易度が高い次期システムへ焦点が向けられている旨が載っていた。

この辺に絡んでは同様のシステムを導入したシンガポール取引所が昨年末に2度の取引停止事件を起こした件が浮かぶが、コモディティーも視野に入れてとりわけデリバティブ分野の強化に関しては新CEOが世界標準に並ぶのを見据え課題として常々挙げてきただけにその動向が注目される。


回転鈍化

さて、昨日の日経紙マーケト面には「広がるリスク過敏症」と題して、急落から戻りを入れている日経平均においても海外発の材料に相場が振り回され、リスクを取っても運用成績が上がらないなかで年金等のお金の出し手も安定志向を強めている旨が載っていた。

全般でもMSCIオールカントリー世界指数は年初来で6.6%低下し、7-9月はこの4年で最大の下落率となった旨をブルームバーグが報じている。もう一つ、MSCIといえば上記日経紙の文中には同社が算出した相場全体より値動きが小さくなるよう設計されている最小分散指数も登場していたが、同指数連動のETFは日経平均を上回り格差が年初来で最も大きいという。

この辺を鑑みてブラックロックは再来週にも日本初となる同指数のETFを上場するというが、ここへきて米利上げ観測が遠のいた事もあって日経平均は約2週間ぶりに18,000円大台を回復。とはいうものの大台回復の昨日の商いは1ヶ月ぶりの低水準となりアクティブ系がチャブつく動きの典型ともいえるが米利上げ、日銀追加緩和何れかが実施されるまでこんな地合いが継続されるか。


現代の黒船

週明け本日の日経紙一面を飾っていたように、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉に参加する12ヵ国が大筋合意に達する見通しとなっている。この合意によりはれて域内の大半の関税が撤廃され、アジア太平洋地域に世界全体のGDPの約4割を占める巨大な経済圏が生まれることになる。

国内市場の縮小に直面する日本企業も近年増加しているなか域内市場でこれまでより自由な活動が広がり海外市場開拓の機会が増えるのが期待されるが、消費者側も食品がモノにより安価になる等のメリットが今後期待できる反面その裏では食への安全やら一部農業関係者の不安が募る一面がある。

とはいえ一先ずは蒸し返しでも歓迎ムードで反応するのが株式市場で、6月末にも一度当欄で取り上げた六甲バターなどは本日再度動意づいて急反発し上場来の高値をほぼ3か月ぶりに更新。同じ食品系では他にプリマハムや林兼、井関農機から日本農薬まで一斉に動意づいていたが、この辺が新たに市場の矛先を変えるような事になるのかどうか今暫く注目したい。