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コメを巡る動き

本日の日経平均は円相場の再度の上昇でパッとしなかったが、序盤ではイハラケミカル、クミアイ化学、北興化学等の農業関連が急伸する場面があった。これら政府の戦略市場創造関連の一角として何度も囃されているが、先の日経紙には農業を成長産業にするために「コメ偏重 再考のとき」としての記事も目に付いた。

そういえばこのコメといえば、先月末には今年8月に試験上場の期限を迎えるコメ先物取引の本上場への移行が見送りとなる可能性が高まっている旨が報じられていた。低迷する商いの中、価格乱高下はない等という有識者委員会の意見も苦しいところだが生産者側も試験場上中では参入する気にならないと断る理由にされている感がないわけでもない。

今迄再三取り上げてきたように一向に反対派のJAグループと溝が埋まらない中、東穀取は杜撰経営で解体、このコメだけが堂島へ移管され肝心の取引は上記の通り当初見込みの3割以下にまで低迷している現状ではこうした観測が出てくるのも致し方無しだが、内だけの動きとしてこれ以上の進展は難しい感も。所謂外側からの動きがあるや否や今後はこの辺に注視か。


デリバティブの裾野

本日の日経平均は636.67円高と3営業日ぶりに急反発となったが、この上げ幅は2008年10月以来、実に4年8ヶ月ぶりの上げ幅とか。今日のところは前週末の海外相場を映しザラバで突っ込むこともなく終始堅調推移を辿ったものの、幅の大きでは歴代というレコードにランクインするような動きは依然として続いている。

日経平均だけ見ているとあれこれ試したい向きには一寸退屈感も出てこようというものだが、オプション市場など先月の歴代11位の暴落以降はなかなか面白い動きが続いている。本日も気迷いで日経平均反発をよそにダレる場面があったものの、コールのニアものなどで約5倍、1,000円ほど上のモノでは先の高値から100分の1以下にまで売られたふた桁モノなど1発で10倍以上に化けているものが見られる。

凪のような相場環境になってくるとセルボラなんぞが常套縦断になってくるものだが、新政権発足後は漸くというかセルボラ以外の単純なロングでもヒットするパターンが続出するようになり多少デリバティブの魔力にとりつかれる中毒者も養成されていようか。

そういえば先週の日経紙にも「相場急変 先物も使いよう」との記事が出ており、初心者向けの記事なのかミニを使ったヘッジ例が出ていた。まあ文言やシミュレーション等ケチをつければいろいろとあるが、従来とは違う層の参加者が急増してくる展開になるのも面白い、何れにせよSQに向けていろいろとまたドラマが展開されようか。


ライツイシュー急増

さて、今週の日経紙全面広告で一寸目に付いた物には最近積極的な攻めが目立つエミレーツ航空などあったが、もう一つ目に留まったのが「国内最大規模となるライツオファリングを実施します。」としたJトラストグループの企業広告であった。周知の通り同社は先にこの実施を発表しているが、しかし今年に入ってからというものこの手のファイナンスがにわかに増えてきたように感じる。

このライツイシュー、日本での実施第一号は不動産のタカラレーベンであったが、同社の場合はノンコミットメント型であったものの、新株予約権の証券会社による買い取り規制緩和も数年前に盛り込まれたことで、今年4月のIRジャパンが発表したライツイシューなどは初めてコミットメント型が採用されている。

ライツイシューは理論的には突然の増資発表で希薄化を嫌気し急落するパターンが軽減されるというものだが、この辺はやはり地合いにもよるだろうか。上記のJトラストなんぞはライツイシューを採ったにもかかわらず、あのJPモルガンアセットの大量利食いと時期が重なり、二度も即刻募集が打ち切られる事態になった「ザ・ジャパン」の驚異的なパフォーマンスに陶酔し安易に提灯を付けた向きなど撃沈された可能性が高い。

まあその辺はともかくオプションの如くこの新株予約権の部分も市場で売買できるということで、銘柄によっては先物オプション同様これ自体がけっこう仕手化するものも出てくるだろうしこれはこれでまた投資の選択肢となる場面があろうか。


利便性が課題

本日の日経平均は後場から急変、昨日から往って来いどころか倍返しの急反落でその下げ幅は今年3番目の大きさであった。と相変わらず激しい動きが続いているが、当然ながら日経平均株価の今後の変動率をどの程度に捉えているかを測る指数である「日経平均VI」は先月の急落以降もその水準が高止まりしている。

あの1,000円以上も暴落し歴代11位の下げ幅を記録した先月23日のそれはザラバで48台まで上昇、リーマンショック時の90台やもっと後では東日本大震災時の70台には及ばないものの週明けには37台、本日は39台での推移を見せており一般的に30あたりが基準にされていることからすればこの40前後は普段反応しないような材料でも日中乱高下し易く仕掛け難との認識になっているが、どうせならこうした時ほど関連商品などウォッチしておきたいもの。

ど真ん中の日経平均VIに連動した銘柄といえば現在はたしかETNで一つだったと思うが、他にも振り回しやすいレバレッジ型やJASDAQ20等ももっと商いを集めても良いと思うし、そうした意味においても後者のJASDAQ20などETFの割に会社によってはショートが出来ないところもあり、この辺は改善の余地ありだろう。


6/8付で注文補助関連の機能拡充

エース交易は6月8日付でエースCXオンラインの注文補助関連の機能を拡充。

▼バージョンアップ(機能追加)のお知らせ


■ターゲットメールの機能拡張
同一商品、同一限月にて設定が出来るようになります。

■指定値段選択方法の拡張
呼値単位ずつ値段を変更できるボタンを追加致します。

■注文中枚数表示
建玉一覧及び仕切注文系の建玉選択に注文中枚数を表示致します。

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ニッチな広がり

昨日に東京金融取引所が発表した5月の株価指数証拠金取引の取引数量は、前月比で83.9%増の97万8,778枚となり過去最高を大幅に更新した模様。ちなみに前年比では465.8%の大幅増加となり、昨年末からは6ヶ月連続で取引数料が増加するなど、アベノミクスを追い風にしてこちらも順調な増加を見せている。

やはり大証が閉まった後でも取引出来たりするなどの利便性も着目されており、ボラティリティが高まってきている昨今などこういった部分は重宝するのかもしれない。また取引高の増加と共に建玉数量も急増しており昨年末からは約2.4倍の水準、通常の先物と違って配当相当額が支払われる等ユニークな特性もありこの中にはじっくり寝かすタイプも多いだろうか。

ただこの辺はどこまで行ってもやはり相場で、配当のパフォーマンスにホレているうちに値幅でヤラれるパターンもまた然り。優待タダ取りのつもりが逆日歩攻めに遭って高い優待になるパターンと一緒で如何にヘッジで回避してゆくか、原資産が同一の商品が山ほど取引可能な今だけにこの辺のストラテジーを考えるのもまた楽しい。


6/3付で3カ国語対応iPhoneアプリ「iFormula」提供開始

ドットコモディティは、3カ国語(日本語・英語・中国語)対応のコモディティ取引専用iPhoneアプリ(iPadは併用)「iFormula」の提供。まず、日本語版を2013年6月3日(月)より、英語版と中国語版を2013年6月中旬(予定)より順次開始。

▼3カ国語対応コモディティ取引専用iPhoneアプリ「iFormula」提供開始
▼「iFormula」説明ページ



「iFormula」では、多言語対応に加えて、従来のFormulaモバイルにはなかった便利な機能を多数搭載いたしました。主な新規機能および特長は以下のとおりです。

1.国内外の51銘柄を同時に取引可能
一度ログインするだけで、国内商品として東京商品取引所(TOCOM)17銘柄、海外商品としてシカゴマーカンタイル取引所(CME)21銘柄、インターコンチネンタル取引所(ICE)8銘柄、シンガポール取引所(SGX)5銘柄の合計51銘柄を同時にお取引いただけます。

2.板画面から即時発注が可能
板画面に表示された板情報のセルをタップするだけで注文入力が完了し、即時発注が可能となります。

3.リアルタイム更新のチャート機能が充実
移動平均線をはじめ、RSIやMACD、一目均衡表など、9種類のテクニカル分析ができるリアルタイム更新のチャート機能をご利用いただけます。


■その他、「iFormula」の主な機能
1.新規注文と同時に決済注文を発注するIF-DONE注文機能を搭載
2.新規注文と同時に利食い注文と損切り注文の両方を発注するIFD-OCO注文機能を搭載
3.チャートは1タップでTICK・分足・日足・週足・月足へ描画切替えが可能
4.指定した価格への到達をお知らせする価格通知メール機能を搭載
5.国内取引口座と海外取引口座、双方への資金振替機能を搭載
6.円とドル、双方への通貨両替機能を搭載

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西洋銀座閉館

さて、もう一年経ったのかと思うほどお知らせから「その時」が来るのが早かった感じであったが、「ホテル西洋銀座」が先週末で閉館し26年の歴史に幕を閉じた。此処はセゾングループの旗艦ホテルとして銀座テアトルビル内に開業したが、切って移動出来るワケもなく同所の銀座テアトルシネマとルテアトル銀座も同時に閉館のはこびとなった。

このホテル、もともと複雑な背景でプリンスホテルに対抗してオープンしただけあって、日本で所謂「コンシエルジュサービス」を初めて導入、空間は西洋スタイルの割にそのもてなし方は日本旅館のきめ細かさがあり、少なめの客室数に当時としてはバスルームも広く、その空間はそのまま欧州のホテルに居るような錯覚さえ覚えた。そんな事もあってお忍び有名人とも何度かすれ違ったものだった。

また食の方もこのホテルはマカロンが一般的には有名だが、個人的にはやはり此処のクリスマスシーズンの手の込んだチキンや、エッグベネディクトが忘れられなく一押し。これは他のホテルでも食べられるところは幾つかあるが、此処のは他の追随を許さない美味しさだったかなと。

斯様に今後もう姿を消すかもという事態になると、赤プリのフォアグラサンドやオムライス、パシフィックホテルのチーズケーキ同様にいろいろ頭に浮かんでくるが、せめて名品は何らかの形で存続して欲しいものだ。いずれにせよ日本の都市文化の象徴的な拠点がまた一つ姿を消すことになるのは残念な限りである。


6/1よりweb版「D-station」がマルチブラウザ対応

北辰物産は、2013年6月1日より、WEB版トレードツール「D-station」が現行のInternetExplorerのみから「Google Chrome」、「Mozilla Firefox」、Opera」及び「Safari(Mac OSのみ)」とマルチブラウザ対応に。

▼D-station マルチブラウザ対応について


※今回の対応は「D-station」のみ。それ以外のツール(「Presto」、「DIAS(Light)、「DIAS(Pro)」等 )は従来通りIEのみ。

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変り種多数

あっという間に今月ももう終わりであるが、今月は毎年恒例の「池坊展」を観てきた。この皐月の展ではエントランスから「ジャパニーズモダン」、「アジアン」、「ヨーロピアン」と構成され「悠久の流れ」を経て家元の大作へと進んでゆくのだが、初夏ならではの花が多用され今回もまたいいひと時を過ごせた。

先生方のは相変わらず藤に擬宝珠、無花果に白覇王樹など絶妙な組合せが光り、また所謂釣り花、横掛け、向掛け等の作品も空間の美しさを感じたが、「私のとっておき」では飲料のボトルに一輪挿した花をフィルムで包んだ作品や、アジア民芸品を取り入れた作品など若手も縦横無尽な発想が光る物が多く見られ、またここでは各々の色へ対するこだわりも強く現れていて新鮮であった。

しかし毎度思うのだが、やはり使っている花々は貴重なマスデバリア等からアンスリウムや蘭などまでどの花一つ取っても普通のフラワーショップでは見たこともないような珍しい種を多く見ることが出来るあたり、なんとも懐の深さを感じた展であった。


6/18に池水氏×亀井氏「新刊合同出版記念パーティー」開催

【池水雄一氏・亀井幸一郎氏 新刊上梓】
有志企画による新刊合同出版記念パーティーを6月18日(火)に東京・日本橋 WIRED CAFE NEWS“GOLD”にて開催いたします!

▼池水氏×亀井氏:「新刊合同出版記念パーティー in 東京」開催!



【ご案内】
〜2013年5月、ゴールドの賢人2人が新刊上梓〜
5月28日 池水雄一氏 「金投資の新しい教科書」(日本経済新聞出版社)
5月31日 亀井幸一郎氏 「急騰前の金を買いなさい」(廣済堂出版)

ドル建て金急落から1ヶ月・・・。奇しくも同じ時期にゴールド書籍が緊急出版されます。

お二人の新著出版を祝って6月18日(火)出版記念パーティ開催決定!
場所は「WIRED CAFE NEWS ”GOLD"?!」
日本橋三井タワーの「WIRED CAFE NEWS」がこの日だけは店名も装いもゴールド一色に染まります。
亀井氏、池水氏の新刊出版を祝って関係者各所の皆様のご参加をお待ちしております。

【名称】 池水雄一氏・亀井幸一郎氏「新刊合同出版記念ゴールドパーティー」
【日程】 6月18日(火)19:00-21:00 受付開始18:30 
【会場】 WIRED NEWS CAFE“GOLD”(東京・中央区 日本橋三井タワー2F)
【対象】 ゴールド&金融業界関係者、メディア、両著者のご友人など
【定員】 100名 ※定員になりしだい受付終了
【料金】 5000円(ビュッフェ、フリードリンク、記念品込) ※指定口座への事前振込にて
【申込】 5月27日より受付開始。受付締切は6月14日受付・入金確認分まで
【服装】 SomethingGOLD、何か金・ゴールドなものを身につけてご来場下さい
【協力】 日本経済新聞出版社、廣済堂出版
【後援】 東京商品取引所(TOCOM)
【企画】 ゴールド関係者有志&GOLDNEWS

参加対象はゴールド&金融関連業者の皆様、メディア・出版関係の皆様、そして池水さん、亀井さんとつながる方々となりますが、ご参加希望の方はフォームのパスワードをお伝えしますので事務局、もしくは有志メンバーまでお問合せください!

【開催案内ページ・詳細はこちら】
▼池水氏×亀井氏:「新刊合同出版記念パーティー in 東京」開催!

【お問合せ先】
ゴールドニュース事務局 担当:児島 E-mail: goldnews.jp@gmail.com
[有志メンバー]
大橋ひろこ(フリーアナウンサー)、酒井奈緒(フジトミ)、東谷将成(フラクタル・システムズ)


浮動玉

本日の日経紙には「NY金、ファンドが売り」としてNY金の売り建玉が過去最高水準になった旨が載っていたが、4月の暴落以降は早々に100ドルほど戻し1,400ドルの大台を回復したこの金も、今月に入ってからは再度1,300ドル台へとまたまた先の安値圏に沈み往って来いの様相を呈している。

金市場から過剰流動性が退出する勢いが旺盛とされているが、この連休明けの米株式などDOWが4営業日ぶりに終値ベースで市場最高値を更新しているのに見るにこの辺は否めないところ。先月の暴落時では中長期的な運用資金がメインとされるETFからも資金流出が取り沙汰されていたが、結局は所謂浮動玉の部分が足の速い資金で包まれていたということだろうか。

目下、株の方はFRBの量的金融緩和早期縮小を睨んでの思惑でザラバ高下しているが、金融商品化しているコモディティーもこの金を始めこれら複合的に消化しながら今後のトレンドが作られてゆくといったところだろうか。