脱経験則
先の日曜日付けの日経朝刊一面には、「脱デフレ 生みの苦しみ」として、15年にわたる日本の長期デフレに転機が来た旨が載っていた。それ以降も「物価考」として一面に連載されているが、確かに文中にもあったようにバブル崩壊後の世代はデフレが常態化していた経緯もあり昨今のスポット的な値上がりには釈然としない感もあろう。
当初は大規模な金融緩和にもかかわらず物価の上昇が顕著でなかったことでやはり我が国のデフレの根深さを憂う気運もあったが、例えば本日のキューピーの23年ぶりのジャム価格値上げに見られるようにアベノミクスの影響からここジワジワと忘れられていた物価高の足音が聞こえてきた感もある。
とはいえ賃金の同時上昇も満遍なくという構図でもなく、この辺は防衛の意味でもデフレからインフレ局面での株式有効性を利用しない手はない。物価目標達成の為に中央銀行が何処までその節度を逸脱?できるかが焦点となろうが、個々の投資においては上記過去15年の経験則にとらわれない行動が肝要だろうか。