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こちらもにも恩恵

本日の日経紙にも詳細が出ていたが、昨日は衆院議員資産公開があった。それによれば衆院全体の480人の約35%にあたる自民党を中心とした議員が上場株式を保有しているが、その時価総額は朝日紙の報道によれば約190億円にのぼった模様。

この時価総額だが、昨年12月の任期開始時から「アベノミクス」の恩恵を受けそれ以降の株価の上昇でその含みは約74億円ほどになっているという。しかし、上記タームの日経平均の上昇率は約50%、これをベンチマークにするなら彼等の保有株のパフォーマンスは約64%であるからなかなかといえようか。

まあその辺はともかくも保有株は売買するものではないという声の一方で、衆院一年生組の中には選挙資金捻出の為にやむなく売却した銘柄が3倍にも化けたりした例もありこの辺は悲哀交交。しかしセンセイ方の他にもけっこう上場企業の大株主に近い方のなかには有名どころも居て彼等もまたニンマリといったところか。


クラブ狩り激化?

さて、昨日は六本木で最後の砦とまでいわれていた大箱のクラブ「VANITY RESTAURANT TOKYO」が摘発され風営法違反でその経営者らが逮捕されたという、まさに夜遊び人にとってはショッキングなニュースが飛び込んできた。

今年の1月の当欄では「時勢と解釈」として、クラブのようなところの規制は風営法を持ち出され昨年あたりから西麻布や六本木界隈の名店摘発などに見られるように締め付け加速の旨を書いておいたが、全盛を誇ったあの「alife」やさらにその前にはTSK CCCにあった「Vanilla」等の名店が斯様に閉鎖を余儀なくされた事でこちらへ活路を求め流れる向きも多かったのだがそれもこんな事態になっている。

余談だがココが入っていたロアの最上階といえば、かつてのバブル世代ではたしかXENON系?だったか、リージェンシーなる店が入っていたのが懐かしい。当時はやはりスクエアビル勢が全盛でその陰に隠れた存在でひとつ表舞台には出てこなかったが、時を経ても当時のあの夜景はそのままな面影を残す大箱に変身した様が感慨深かったものだ。

報道されているところでは実態と乖離した届出が偽装工作との事であったが、既にかれこれ今からもう7年前くらいのあのヴェルファーレが閉店を決めた当時の当欄で、既にこの辺に関しては「〜風営法上の都合で今やもう第二号というよりは手軽に第五号というような企画系にカルチャーは流れているといった感はある〜」とコメントしていたあたりが脈々と継続されていたという感じなのかどうか、諸々な背景があるにせよ一つの文化を創ったスポットが次々にこうした事態になってゆくのは寂しい限りである。


目先より守るということ

街を歩いていて久し振りにゴルフ会員権の相場を目にする場面があったが、そういえば昨日記の「アベノミクス」効果から人気の高い首都圏の名門どころは富裕層の購入急ぎもあって価格が急上昇しているらしい。本日は暴落していたものの株価が上がるとこの手は一般的に後追い傾向になってくるが、果たしてというかまたこの懐かしい光景も再来という感じか。

他にもこの「アベノミクス」効果、昨日の日経紙総合面に「外国車販売 快走」として2013年の国内登録車販売にしめる外国車シェアが過去最高の8%強となる見通しとも載っていた。外車といえばやはりイタリア勢の伸びが顕著でフェラーリの1〜4月の販売は前年同期比29%増え、ランボルギーニは57%増えたという。

ところでこのフェラーリ、2013年第1四半期決算の純利益はそんなこともあって前年同期比36.5%と大幅増となっていたが、アジアでは上記の通り本邦勢の貢献もあるものの中国の伸びが特に顕著で昨年はサクサクと約500台も売れた模様。この経緯を踏まえて同社会長は、短期的な販売台数よりブランド価値の維持を優先するために生産抑制の姿勢を明確にしたそうだ。

車でなくとも例えばエルメスのプレミアム系バッグなんぞもそうだが、ブランドプレミアムとは何かを考えさせられる事例ではないか。


にわか蔓延

さて、昨日の日経スペシャル・ガイアの夜明けは「ニッポン買いは続くのか!?」として、アベノミクスに乗り遅れるなとばかりに熱狂する投資家や、それらを取り巻くビジネスと業界についての放映があった。

総じて普通に直近の流れを撮したものであったが、冒頭のセミナーに精力的に参加しおそらくは対面であろう取引を再開する中高年層を見るに、漸くというか狙いであったタンス預金の類が動き出したといった感じ。また、お約束というか「主婦が恋する・・この魔力」としてまたぞろ甦ってきた“ミセス・ワタナベ”の類である主婦が10万ドル、20万ドルといったFXの注文を出している姿もあったが、こういった映像を見てまたこの手の層が増殖し嵌ってゆくのは想像に難くないというところか。

また台湾の富裕層が日本の不動産を円安効果で昨年より2割安く買えるということで狙いを定めている旨もあったが、なるほど内から見るのは違った視点で映し面白かった。しかし外国人投資家の視点も日経編集委員が今後日本の成長戦略をどう打ち出すか、混合診療等の解り易い規制緩和がなされるか否か等と例を挙げ指摘していた通り、まさにその辺が今後キーになってくるだろうか。


6/3付で新取引システムにリニューアル

岡安商事は、平成25年6月3日より商品先物インターネット取引「相場ライフ」を新取引システムにリニューアル。

▼商品先物オンライントレード「相場ライフ」のリニューアルについて(PDF)



◆リニューアルする「相場ライフ」の概要
商品先物インターネット取引「相場ライフ」では、よりお客様の使いやすい取引ツールの提供を目的に大幅な機能拡充を行いました。よりスムーズなお取引が可能とするため、お客様の取引スタイルに合わせた多彩な注文機能、画面設定など、全てのお客様にとって直感的に取引できる投資環境を提供いたします。

<直感的取引を実現する取引ツール>
リニューアルされる「相場ライフ」では、取引画面を自由にセッティングすること
が可能なだけでなく、相場表・気配値・チャートなど様々な画面から注文が行えま
す。またチャートには保有しているポジション情報を表示することも可能です。

<取引をサポートする充実の注文方法>
従来の「IFD 注文」、「OCO 注文」、「IFO 注文」などの特殊注文はもちろんのこと、新に『TS 新規』・『IFTS』を搭載。新に搭載される TS 注文はトレーリングストップと呼ばれる注文方法となり、損失を限定し、最大限の利益を狙うことが可能となります。

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活況の裏で

さて、1週間ほど前の当欄では「遅レス」のタイトルで、末尾ではネット系証券で「最近は約定が上がってくるのがとてつもなく遅い時がある。〜この辺また執行リスクがクローズアップされてきている。」と書いたばかりだったが、本日は10時過ぎあたりから楽天証券の約定が上がって来なくなるトラブルが発生した。

ヤレヤレまたかといったところだが、彼方此方見てみると取消注文も受け付けない上、約定したらその時刻など見るに発注から30分も40分も経ってからの約定となっており、これでは日計りを楽しむどころの騒ぎではないだろう。加えて当然こんな事態の時にはコールセンターなどスムーズに繋がるはずもなく、投資家の不満は更に募るばかりとなるのは想像に難くない。

こういった事態になった時こそディスクロひとつ取っても各社のカラーが出るというものだが、この辺はどうだろう?本日の出来高は新日銀総裁の異次元緩和直後の大活況に次ぐ62億株台と過去2番目の大商いであったが、活況の裏でまたぞろ斯様に新たなリスクも醸造されておりますます個々の防衛も要となってこよう。


機運とジレンマ

本日の日経紙には「日本のおじいちゃん、おばあちゃんへ。」なるタイトルで三菱UFJ信託銀行の教育資金贈与信託の広告が早くも出ていたが、これは周知の通り先に挙げた孫への教育資金としてまとまったお金を非課税で一括贈与出来る制度のスタートによるもの。

また、その前の頁では「地銀、日本版ISAに力」として、来年から始まる少額投資非課税制度に対応し、八十二銀行、北國銀行や京葉銀行がこれらに向けたセミナーや特典、商品投入で顧客獲得に乗り出す動きがこういった地銀系にも広がり始めた旨も載っていた。

斯様に相次ぐ制度改革やここ最近の金融系への関心も後押しして金融各社が思い思いの戦略を打ち出してはきているが、やはり商品開発など大手と中小以下ではその差が鮮明に出てきている感は否めない。本来であれば業界を挙げて盛り上げるところであるが費用対効果で弾いて逡巡というところも多く、この辺はやはりETF創成期をどうしても思い出してしまう。


日経平均プランいろいろ

さて、昨日記の様にここ数ヶ月は段階的に日経平均が次々と大台替えを達成し、直近に至っては僅か1週間そこそこで大台替りを達成。先に書いたように慎重派アナリスト連中の予想が次々と撃沈されているが、それはともかくこんな地合いになってくるとやはりというか彼方此方で出てくるのが所謂「日経平均関連プラン」か。

例えば昨日から大丸東京店では日経平均終値が100円以上高くなれば百円単位で値引きするという「株価連動バーゲン」をスタートさせたが、早速初日は300円引きとなった模様だ。株価が上がったらサービスしましょうというのは何も大丸に限らず、これに先駆けて既に1ヶ月も前に小僧寿しは日経平均終値が前日より上がった場合、翌日には先着30人に中トロ1貫無料と発表している。

しかしこの手は何も今のように地合いが良かった時に限らず、一昔前の株価低迷時でも台場の綺麗な夜景が売りの某ホテルが日経平均の終値が宿泊料金になるプランをやったことがあったなと思い出す。非投資家層にもアベノミクス効果をという意味で上記も面白いが、オプションのエッセンス等を絡ませて更に面白いプランなど一寸考えただけでも幾つも出て来るわけで話題作りのマーケティングもいろいろと知恵を絞る時ではないか。


遅レス

本日の日経平均は5年4ヶ月ぶりに15,000円大台を突破、相変わらず活況を呈しているが東電一社で出来高が6億株を超えるなど凄まじい商いである。捌く方もシステム頼みというところになろうが、週明けには野村総研が証券会社向けに提供しているシステムが一時取引所のシステムに接続出来なくなるトラブルが発生していた。

さて、システム障害といえば米国でも米最大のオプション取引所CBOEで、ソフトウェアの不具合から先月には取引が3時間半停止するという一件があった。また昨年でもあのフェイスブック上場の際のナスダックの障害や身売り話までに及んだナイト・キャピタルの事件もあった。これら何れも高速化が負担になってそれに付随するものに起因しているということだが、既にHFTは広く普及しており後退は考え辛く今後均衡をどう測ってゆくのか大きな課題か。

しかし足元でも上記の通り昨今の大商いの影響なのか、最近になって約定が上がってくるのがとてつもなく遅い時がある。出来ているのは画面で歩みを見ていれば一目瞭然なのだが、日計りなど早ければ既に決済完了しているくらいの時間を報告までに要している事例もあり、この辺またぞろ執行リスクがクローズアップされてきている。


先手と出方待ち

本日の日経紙一面には「FX取引 円・ドル4倍」として急速に進行している為替相場の円安・ドル高を受けて個人投資家のFX取引が、日銀新総裁が大規模金融緩和を決めて以降の1日あたりの売買金額が前年平均の約4倍に膨らむなど急拡大している旨が載っていた。

斯様な取引高増加と言えば証券の如くこちらの業界も笑いが止まらないイメージではあるものの、一方では月内に自主規制団体である金融先物取引業協会などは不透明な価格形成を規制する指針を月内にも打ち出す方針となかなか浮かれムード一色というわけではなさそうだ。

この自主規制といえば先月はバイナリーオプションにおいて、予想する期間が2時間より短い商品は提供を禁ずるなど予想期間や1日あたりの取引回数を規制し、顧客の資産に応じ投資出来る金額に上限を設ける等の自主規制案もまとめられている。

この手の「射幸心」関連とされるものは昨今は自主規制を先手先手で打つ傾向になってきているが、その後はけっこう明暗別れる傾向もまた鮮明でこの辺はまた注視しておきたいところ。


戦略的時価総額

さて、週明けも株式市場は騰勢衰えず174.67円高となったが、新興市場も続伸で新興といえばやはり気になるのが週末に触れたガンホーか。本日もストップ高で寄った後にしばらく買う機会を与え、後はお約束のようにストップ高張り付きとここ最近のパターンである。

ところで、ここまでくるとバカにならないのは時価総額。本日は連続ストップ高の暴騰によるガンホー効果で本日のJASDAQ-TOP20上昇率は2割を超えたが、ここ1ヶ月でも数々の名立たる幾つもの名門企業よりも上鞘になってしまった。

この辺は全く畑の違う異業種で比較しても仕方の無いことだが、同じエンターテイメントという枠で並べても時価総額がなんとオリエンタルランドを抜き去り、更に一時は任天堂をも上回る異常?事態となっている。まあ市場は下克上、これが今後恒常化し異常とは思われなくなっても何ら不思議ではない世界である。

しかし株価で測るエンターテイメントの価値というか基準は何処にあるのだろう?スマホゲームより夢の国の方がはるかにそのバリューはあると思うのだがまあその辺は兎も角、今のこんな光景はさながら一寸前のITバブル全盛期の頃の多くの新興企業が奇異な目で見られていた光景の再来のような感覚に陥る。


アナリストも一般も

さて、連休後半入り前の先週末の日経紙マーケット欄には「株、連休後 上昇速度鈍る」として、米国や中国など海外景気に先行き不透明感が広がっていることで上昇テンポが鈍るとの旨が証券会社等のチーフストラテジストやらチーフエコノミストの見方として載っていたが、果たしてその連休明けはザラバで500円以上も急騰する場面を交え4年11ヶ月ぶりの14,000円台を回復している。

結局今週は4営業日にもかかわらず900円以上の急騰を演じ、まさにこんな上昇速度鈍るとの慎重記事を嘲笑うかの如くの急騰であったが、彼らの5月末までの日経平均見通しで一番高値を挙げていた向きが14,000円であるから慎重論先行で買いが出遅れている向きが多数というのも頷けるという感じである。

そんなワケで一昨日の日経紙にも衆院解散表明後の個別銘柄で株価が何倍になったかの上昇率ランキングが載っていたが、記載されていた30傑のうち個人的に売買したものが約半分ほど入っていた。中でも1位に輝いたガンホーなんぞは思い出深く、この会社あまりにも安過ぎるだろうと買ったのが昨年のまだ分割前のそれこそ10万円台の約定値段であったがそのまま持っていれば直近株価換算でなんと50倍以上にもなっている計算だ。

当然ながらそこまで辛抱強く粘れる性分ではないので仕手株感覚で数倍になったところで利食ってしまったが、それにしても売ってからの上昇たるや本日のストップ高含めまさに阿鼻叫喚の世界。手放した株数を考える度にため息が出る。日経平均が上昇する度につい最近までもっともらしく能書きを記した自分の予想変更を余儀なくされているアナリスト連中の外れ具合を笑っている場合ではないか。