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オセロ衆院選

第46回衆院選が16日投票、即日開票されたが果たしてというか自公合せ320越えで圧勝し3年一寸で自民党が政権奪回ということになる。民主は公示前の約四分の一に落ち込む歴史的な惨敗ということだが、想定された通知表としてはこんなものだろう。

ところで今回の投票率だが、日経の推計では59.26%前後と1996年の小選挙区比例代表並立制導入後の最低だった96年の56.65%を下回る最低水準見通しという。もともと今回は衆目の一致するところで所謂熱狂型でなかったのは当然なところだが、やはり以前書いたこの手の先物創設などの動き等あればこんな時代こそ非関心層に対する効果がけっこうあるのではないかと思う。

さてそんなマーケットに絡みでは、民主バブルの時には株式市場では子育て関連株が軒並み急騰したのが記憶に新しいが、今回も自民圧勝を織り込む形で不動産やら建設、電力株が急騰してきたものだが、90年以降の歴代首相の株価パフォーマンスでは安倍氏がトップということもあり開票結果が出ても尚週明けの市場で東電が更にストップ高となるあたりにこの辺の人気を再認識させられる。

ただ、何れこんな個別でもバブルがはじけ期待プレミアム分がカラ売り筋の恰好のターゲットになってくるのは想像に難くないが、これは政策も同様なこと。どの程度が現実的に可能になってくるのか株価と共にその舵取りを一喜一憂で見てゆくことになろう。


City of Gold

さて、昨日の日経CNBCでは「知られざる黄金の都 ドバイ・中東から2013年金市場を展望する」として中東の金融センターとして、様々な分野でその存在感を増しているドバイの金を絡めた金融事情が放映されていた。

冒頭では私の知人もCAをしている「エミレーツ航空」などの紹介と共に、今のところ世界一の超高層ビルであのアルマーニホテルが入る「ブルイジュハリーファ」等が出てきたが、思わず昨年の映画、ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコルなどが思い出される映像である。

その辺は兎も角も中盤、中東で金が売れる理由としてイスラム金融は金利を禁止とか、豊島氏談では嫌米債なる商品まで存在するという伝統的な米国嫌いというのがあったが、そういえば上記のような理由で、かつてトヨタが発行したスクーク等も思い出される。またもう一つ、女性に認められるアセットは宝飾品のみというのもあったが、この宝飾といえば年に一度開催されるという「ドバイ・インターナショナル・ジュエリーウィーク」の様子も初めて見たが、さしずめ「バーゼルワールド」の中東版といったところか。

他にもドバイ商品取引所やDMCC系のドバイ金商品取引所なども出てきたが、あのドバイ・ショックからはや3年、こうした金や原油のようなコモディティー始め今後も金融センターとしてその存在感がどの程度影響してくるのか目が離せない。


茶房へ転身

昨日は、株式投資において個人投資家の昨今の環境が証券会社のディーラーとほぼ遜色ないレベルまできているのではないかとしたが、その後に中小の規模縮小とも相俟ってとしたようにディーリング事業を残しながら細々とやってきたところも近年店じまいするところが加速してきている。

兜町界隈の景色が変わってきたところはもう既に書いてきた通りであるが、もう少し先に足を延ばし日本橋中心地へきてもその辺は一緒である。上記の件と絡めて最近印象的なのは目下のところやはり高島屋周辺地域の再開発の下で昨年喫茶店を出した赤木屋証券だろうか。

赤木屋といえば自己で業界でも有名な存在であったが、株式のみならず商品においても一頃はTOCOMの会員になるなど精力的であったのが思い出されるが、ココも年内に廃業が決定している。以前にも書いた十字屋といい赤木屋といい、新興勢の新規参入がある裏で粛々とこうした老舗が消えゆくのは時代の流れとはいえ寂しい限り。


損して得取れ

内外共に重要日程を控えているだけに、昨日も本日も株式市場は約1ヶ月ぶりの薄商いとなり、日経平均も凪のように小動きになってしまっているが、こんなときはどうしても日計り売買など主流になってくる。そうなると先にも書いた各社の手数料の引き下げなどジワリと有難みが増してくるが、松井証券は来年からこの日計りのマル信金利と手数料をゼロにするサービスの開始を先に発表している。

1注文の取引金額が300万以上が対象だが、はロングのみならずショートに関しても金利がゼロになる点などユニークである。現状で今年4-9月の日本株売買代金の16%強を個人が占め、うち過半はデイトレーダーなどが手掛ける信用取引とのデータが先の日経紙に出ていた通りさすがにそういった状況になるとこの手の層は無視出来ない存在となり多少場口銭が持ち出しになってもこうしたところで先手を打つのは自然な流れか。

ところでデイトレーダーの台頭といえば余談ながら併せて昨今も依然として摘発が相次いでいる。最近では7月のジェイプロジェクト株の仮装売買、9月の黒崎播磨株の仮装売買、また直近では1先月にも十六銀行株の仮装売買でそれぞれデイトレーダーが課徴金納付命令勧告を出されている等々。

まあその辺は兎も角も、しかしここまで来るともう個人も証券会社のディーラーとほぼ遜色ない水準まで来ているのではないか。想定元本など自己賄いとなるものの、中小の規模縮小とも相俟って腕に覚えのある向きなど今後も増殖傾向になるのは想像に難くないか。


12/2 ゴールドフェスタ開催レポートを掲載

2012年12月2日(日)に東京・品川 コクヨホールでゴールドフェスタ運営事務局主催の『ゴールドフェスティバル2012』を開催しました。当日は投資家・一般生活者・スペシャリスト・メディア・関係者などで300名以上の参加者となりました。

▼TOKYO GOLD FESTIVAL2012:開催レポート(2012/12/2、品川 コクヨホール)



【登壇&参加ゲスト26名】
池水雄一さん、亀井幸一郎さん、豊島逸夫さん、森田隆大さん、江連裕子さん、安原ゆかりさん、芥田知至さん、岡崎良介さん、菊川弘之さん、郷右近要さん、小菅努さん、小針秀夫さん、近藤雅世さん、東海林勇行さん、鈴木一穂さん、津金眞理子さん、手塚 宏二さん、新村直弘さん、深野康彦さん、本間裕さん、森成俊さん、櫻井彩子さん、坂本耕治さん、古江俊規さん、吉田哲さん、石川順一さん

【後援】
東京工業品取引所、東京証券取引所、大阪証券取引所、CMEグループ、日本商品先物振興協会

【協賛】
三菱マテリアル、三菱UFJ信託銀行、ドットコモディティ、IGマーケッツ証券、豊商事、東岳証券、楽天証券

【メディア協力】
日経マネー、ラジオNIKKEI、日経CNBC、TwellV(トゥエルビ)

昨日までに開催レポートが各種上がって参りましたので、登壇者のブログなどと併せてこちらでもご紹介させていただきます。

▼事務局公式レポート:「TOKYO GOLD FESTIVAL2012開催レポート」

▼ラジオNIKKEI:「東京ゴールドフェスティバル音声レポート」

▼ゴールドフェスタ公式Facebook:「フォトギャラリー1(ロゴ入り)」

▼グッドウェイ:「TOKYO GOLD FESTIVAL2012取材レポート」

▼豊島逸夫氏ブログ:「円買いエネルギー急増」(12/3付)

▼亀井幸一郎氏ブログ:「初のゴールド・フェスタ盛会で終了」(12/3付)

▼池水雄一氏ブログ:「TokyoGoldFestival2012」(12/5付)

▼手塚宏二氏:「ゴールドフェス、盛況のうちに終了!」


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強者の論理

さて日曜日の日経紙「そこが知りたい」では、高級ブランド、再編の行方は?と題してブルガリCEOが出ていたが、LVMHによるこのブルガリ買収の時は昨年の春頃だったかその株価と共にこの案件はけっこう話題になったのを思い出す。

ところでこの記事が出ていた日の日経紙のそのあとの項には、奇しくもエルメスのボックスやネクタイで作られたクリスマスツリーが載った全面広告が派手に二面も載っていたが、このエルメスもまたLVMHが取り込みを狙って?いるブランドなのは周知の通り。近年内紛?の噂も囁かれドライな世界だけにこれが利用される可能性もあるか。

これに絡んでここまで伝えられているところでは、エルメス側は頑なにLVMHの株式取得に反発している模様だが市場拡大下ではやはり資本がモノを言う世界、そういった構図もあって何れなんらかの答えは出てこようか。

そういえばちょうどこのブルガリが身売り?とも云われていたこの時期には同等の大型規模案件で日立子会社の米ウエスタン・デジタルへの売却、そしてもう一つテルモの米カリディアンBCTの買収話も同時に舞い込んできたのが思い出される。こんな垣根を越えた買収によってM&Aもクロスボーダーが今後主流にといわれ始めたものだが、水面下ではまだまだこんな形態で進行中の意外な案件もあろうしまだまだ再編劇には注目である。


新指数算出・公表

今週は週初より配当込みの日経平均の値動きを示す「日経平均トータルリターン・インデックス」と、日経平均が先行きどれくらい大きく変動するかを示す先物の価格を指数化した「日経平均ボラティリティー・インデックス先物指数」なる新しい2つの指数が算出・公表されている。前者は配当を含めた投資の成果を測る指標として有効で、後者は常に満期が1ヶ月先になる先物取引があると仮定、限月をまたぐような投資の評価がし易くなるという利点が狙いという。

もう一つ、株式関係の新指数と共に同じ日からコモディティ関連でも日経・東工取商品指数と日経・東工取サブ所品指数の値動きを対象にした新指数が出ている。即ち、「レバレッ指数」と「インバース指数」がそれで、前者は前日比の変化率が対称指数の2倍となり、後者は逆の動きになるというもの。

このレバレッジ型やインバース型などは既に株式の方ではお馴染みのもので、既にETFなどは先月の当欄で書いたように大手ネット証券の「ETFランキング」にて「日経平均レバレッジ」が1位に輝くなど今年登場の新顔ながら非常に人気の出ているものである。

既に商品指数は鳴り物入りで登場したものの、消えていった経緯があるがこんなレバレッジものを出してくるあたりやはり今の株価指数系の人気に肖るというところだろうか。当然ながらこの次の展開としてはETF組成など枝葉になってくるだろうが、現状TOCOMモノの連動型の商いは見ての通りでこれら今後の扱いがまた課題となってくるだろうか。


2012年度「商品先物ネット取引データ調査・分析結果」を公開

10月末時点で商品先物ネット取引サービスを提供する11社に対し、11月8日〜11月20日の期間で実施した「商品先物ネット取引データアンケート」を集計・分析した結果を本日12月6日に公開しました。総口座数・実働口座数・預り証拠金・月間売買高など各項目別に結果を公開しランキング表示を行っております。

▼商品先物ネット取引各社データ集計結果(2012年10月度)


【調査結果サマリー】
★預り規模は前年比7%減の548億円(公開9社では544億円)
★口座数は前年比0.7%減の25,860口座(公開9社では25,310口座)
★売買高は業界全体の27%の124.6万枚に(公開9社では123万枚)

【調査分析結果全体数値】([]内は公開企業数値)

1. 総口座数         25,860口座[25,310口座]
2. 実働口座数A        9,089口座[8,859口座]
3. 実働口座数B        7,480口座[7,350口座]
4. 預り証拠金        548億円[544億円]
5. 月間売買高        124.6万枚 [123.5万枚]
6. 口座増加数        -182口座(0.6%減)
7. 口座稼働率        35.1%
8. 1口座あたり預り証拠金   212.3万円
9. 1口座あたり月間売買高   137.2枚
10.1担当者あたり預り証拠金  7億5198万円



【掲載項目】
[総合]
2012年10月度ネット取引各社取引データ一覧、関連データ業界全体比較
[各種ランク]
総口座数、実働口座数、預り高、売買高、注文件数、口座増加数、口座稼働率、枚数/オーダー、1口座あたり預り・売買高、1担当者あたり預り・売買高、企業内シェア(預り)

▼商品先物ネット取引各社データ集計結果(2012年10月度)

アンケートにご返答頂いた企業・担当者の皆様、お忙しい中ご対応頂き誠に有難う御座いました m(..)m


PTSも夜間も

このところ金が弱含み昨日まで期先など約2週間ぶりの安値を付けていたが、そんななかでETFも乱高下、昨日など寄りからの値上がり率ランキングには仕手系銘柄群に交じってETFS金上場投信などがあったのが目に付いたが、なるほど商いがまだ16株程度では斯様に値が飛ぶのも致し方なしか。

金関係で値が飛んだといえば、ちょうど1週間前のTOCOM夜間取引にてわずか5分間の間に金が50円安と急落したのが一寸した話題になっていたが、約7,000枚の爆弾などプログラム売買によるものと考えられている。

こんな乱高下ではもう一つ最近目立つものにコモディティーではないがPTS市場がある。けっこうマトモ?な銘柄が突如として急落したりするからこれもときおり話題になるのだが、システムも自動化や高速化の発達と共にやはりこうした問題は常に付いて回る。

このPTS、既に取引量増加については何度裳取り上げてきているが先月のSBIジャパンネクスト証券の月間売買高は月間で初めて1兆円を突破、もう一つのチャイエックスジャパンも先月の売買代金は10%増という。商いの薄いETFなどは当然ながら、ある程度のリクイディティのあるものでもこの手の執行リスクにはまだまだ注意が怠れない。


残存利益

昨日は中央自動車道・笹子トンネル天井崩壊事故でその関連株が急騰した旨を書いたが、本日も昨日の地合いを継いで日本橋梁など筆頭にそういった関連株がザラバで派手に値を飛ばす場面が見られた。

この日本橋梁といえば、トンネル事故が起きる先週から買われていたが、これは同業の橋梁メーカーのサクラダが先週パンクしたために「残存者利益」期待への思惑が募っていたもの。このサクラダの一件でもう一つ敏感に反応し激しい動きをしていたモノにやはり先週私的整理の発表をした中山製鋼がある。

この中山製鋼、当欄では今年の6月に「GOING CONCERN」と題し末尾には「〜業界大手が筆頭株主になっている企業も登場したところが興味深い。一昔前と違って近年は再編の嵐で不採算部門への見直しが顕著、上記の通り大手が筆頭株主でもウカウカしている場合ではないということか。」と書いたが、これは同社のことであった。

こうしたパターンでは海運市況低迷から同様に厳しい立場におかれていた第一中央汽船も筆頭株主である商船三井の支援を仰ぐ格好になったがどの業界も厳しさ満載、日立や三菱重工の事業統合も発表されているが今後も再編の流れが加速してくるか。


災いをテコに?

本日の日経平均はザラバで約7ヶ月ぶりに9,500円台を回復するも、一部達成感もあり後場はややダレるなど強弱感対立するなかで辛うじて3日続伸となったが、やはり師走入りということで今年も材料株相場の様相が出てきている。

中央自動車道・笹子トンネル天井崩壊事故で、トンネル熊さんこと熊谷組やハザマ、ピ−エス三菱や日本橋梁までその関連銘柄がストップ高含む急騰を見せた。もともと自民党政権復帰の可能性から国土強靭計画による公共投資拡大に期待がかかりこの先週までの上昇でカラをある程度呑み込んでいただけに、粘っていた向きの踏みも週明けから一役買っている模様。

またトンネル関連ほど派手さはないが、北朝鮮の人工衛星と称する長距離弾道ミサイル発射予告を受け、防衛庁もパトリオット搭載準備を進めるなどまたかという二番煎じながら石川製や豊和工、東京計器など防衛関連も軒並み高。何かこう災いばかりが好材料になっている感だが、強弱間の対立するところで平均の伸び悩みをカバーするために資金の回転を効かせるのにはこの手の材料は渡りに船でなんともタイミングが良いといったところか。

余談だが、トンネルというとやはり思い出されるのは佐藤工か。今も市場に上場していれば真っ先にストップ高コースだっただろうが、バブル崩壊と共に市場から消えてしまったいま当時の時折見せた大相場がなんとも懐かしく思い出されるものだ。


本領発揮

昨晩の米株式は反発、再度大台を窺う展開となっているが「財政の壁」回避へ年内合意の期待という他に今年もヘッジファンドの45日前ルールも健在といったところか。ところでヘッジファンドといえば週初の日経紙にはハイリスク・ハイリターンを求めるヘッジファンドが、南欧で最も厳しい状況のギリシャの債券や株式の投資に乗り出している旨も書かれていた。

リスク選好はこれにとどまらず本邦もターゲットにされており、不振を極めている大手家電や鉄鋼、紙に至るまでボロボロに売られた企業のCDSにも積極的な投資姿勢を見せているとも先に報じられている。上記などギリシャの動向如何では資産の毀損が著しくなる可能性もあるが、これら可也危機を折り込んだ水準と判断し上手くいけば1年で2倍に増えると見ている模様とか。

ちなみにユーロ圏が今週決定したギリシャ支援策では同国に自国国債を買い戻させることで合意、このまま行けば額面の遥かディスカウントで手当てしたファンドは思惑通り多額の利を手にすることになる。また、上記のCDSも取得以降の株価崩落や格下げラッシュによって既に倍以上になった模様。

このところ世界景気の減速で、ファンドもアジア含めて運用難から資金獲得にも苦戦し清算も増加傾向といわれていたものだが、しかしこうしたリスク選好型が増えてくると今では消えてしまったものの一昔前にパラジウムを買い占めたタイガーファンドのようなものも出てこないものだろうか?商社も挙って参入していた当時と違って商品市場も枯れてしまっているだけに話題性だけでも賑わいを期待してしまう。