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「米穀」及び「軽油」の取扱いについて

北辰物産は、同社取扱銘柄の「米穀」及び「軽油」について、下記のとおりの対応を発表。

▼「米穀」及び「軽油」の取り扱いについてのお知らせ=北辰物産


1.「米穀」の取り扱いについて
先般お伝えいたしましたとおり、弊社が加入する東京穀物商品取引所が2013年2月8日(金)の日中立会をもって、同取引所における立会を終了することになりました。関西商品取引所に移管される「米穀」の取り扱いにつきまして、以下の対応となります。

弊社は関西商品取引所の会員でないこと、また同銘柄の流動性が非常に低い状態であることから、7月23日(月)に新甫発会となる2013年1月限以降の限月につきましては、取り扱いをいたしません。
従いまして、弊社における「米穀」の取り扱いにつきましては、2012年12月限が納会日を迎えた段階で終了させて頂きます。

尚、2012年12月限迄の限月につきましては、通常どおりの取り扱いをいたしますが、当限につきましては当月限納会日の属する月の15日(休日である場合は前営業日)の日中立会終了までに決済頂きますようお願い申し上げます。

今回の取引所の建玉移管等の決定を受け、さらなる流動性低下の可能性もございますので、ご注意くださいますよう、お願い申しあげます。

2.「軽油」の取り扱いについて
弊社にて取り扱いを行っております東京工業品取引所に上場されている「軽油」につきまして、現在、流動性が低下傾向にあることから、相場状況によっては値段が大幅に変動して約定する危険性があります。このため、2012年7月31日(火)の日中立会を持ちまして、取り扱いを休止させて頂きます。

尚、東穀取立会い停止に伴う建玉移管関連各社発表については以下でまとめてありますのでご参照ください。

▼東穀取立会い停止に伴う建玉移管関連まとめ


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岡地に業務改善命令の行政処分

農林水産省及び経済産業省は、商品先物取引業者である岡地株式会社(本社:愛知県名古屋市)について、立入検査を実施した結果、「商品先物取引法(昭和25年法律第239号以下「法」という。)」の規定に違反・該当する事実が認められたため、行政処分を行いました。

処分の概要は、以下の通り。

▼商品先物取引業者に対する行政処分について=農水省・経産省
▼当社に対する業務改善命令について=岡地(PDF)


1. 処分内容

法第232条第1項の規定に基づく業務改善命令
商品先物取引業の運営の改善のため、以下の措置を速やかに講ずること。
1.外務員による委託者資産の着服が発生したことに関し、その経緯及び原因を踏まえ、業務監査の実施等再発防止措置を講ずること。
2.法令遵守の徹底を図ること。

2. 処分理由

法第232条第1項の規定に該当する事実
外務員による委託者印鑑登録票の偽造及び委託者資産の着服があったことが確認されたことから、再発防止及び法令順守の徹底に向けた業務改善の必要があると認められたこと。

◎FactualFutures行政処分・制裁などまとめ
http://factualsite.com/hp/index5.htm


脆いチャイニーズウォール

さて今週も国内の証券会社、こと大手においては社内調査が酣である。周知の通り野村は増資インサイダー問題、大和も同様に蜜月のジャパン・アドバイザリー社が証券取引等監視委員会から金融庁に課徴金を課すように勧告された問題、そして日興ではメガバンクの公募増資に絡んでの問題の他に直近ではまた新たにTOB情報の流出問題も発覚してしまっている。

増資銘柄のカラ売りにTOB銘柄の買いと、まさに「インサイダー天国日本」の名に恥じぬ?売り買い縦横無尽のヤリタイ放題であるが、目標達成には手段を選ばずというのは証券でなくとも金融系営業の根幹を成す精神。昔懐かしい仕切り、二階建、露骨な餡子玉等は表面上姿を消しても、一部顧客へのこの手の餡子的営業は脈々と受け継がれていたということだろう。

ところでこの餡子玉といえば直近の日興のTOB情報漏洩のケースなんぞは、オイシイ情報を目の前にして自分では張らず、以前に迷惑をかけたとされる顧客への確実に取れる情報提供であったワケでインサイダー取引というより実質は損失補填の色彩が強いと感じる。この辺は裁く側がどう結論付けるかで変わってくるが、今後もどうせ魔女狩り的に出てくるだろうから夫々の判断がまた興味深い。

しかし、今回の件で個別では機関投資家営業部廃止やら果ては録音機能付きの携帯電話を貸与云々といろいろ発表しているが、こんなのは大義名分でこれまでにもコンプライアンス論を語った文書の読み回し等の定期行事を各社で行っているのと変わらないのである。結論から言えば証拠残しの地道な作業とも言え、この手の不祥事は結として個人の問題で処理されるのが常、そういったことから真の意味での浄化作用を望むほうが現状では難しいのである。


モラルハザードと境界線

本日報道されていたもので目に留まったものにあの低価格レストランのサイゼリアが、2007年と08年に結んだデリバティブ取引の契約で損失が出たことで、BNPパリバ証券など同証券グループ3社を相手取り計168億円の損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こした件があった。

今も記憶に新しいが当時同社は業績絶好調を誇っていただけにこの報道で急落したところはとても美味しい買い場になったのを思い出すが、こんな大手でなくとも食品会社では直近ではエビフライで有名だった神戸のエスケー食品が同様の為替デリバティブ取引によって先月に破綻するなど依然としてデリバティブ被害?が継続している。

さてこのBNPパリバといえば業界では別の意味で有名、悪名高きEB債に絡んで三菱電機の株価操作をやってのけたり、近年記憶に新しいのはこのサイゼリアとほぼ同時期にやったあのアーバンコーポレーションの詐欺的なCB発行契約だろうか?なかば隠蔽工作でディスクロされていないこの取引を信じ、当時は証券マンのなかでも手張りでアーバンコーポを買った向きも居たようだったが後出しジャンケンのパリバの仕業であえなく紙屑と化した。

しかしこの手のデリバティブ契約、便利そうに見えてもちょっとよく見てみれば素人でも相当リスキーな取引であるのは解る筈。相手がパリバだけに同情票も多いだろうが、外部に意見を求める手もあっただろうしモラルハザードの観点からこれをもって100%パリバに責を求めるのも筋違いだろうともまた思う。


規制と文化

さて、本日はひょんなことから大手スーパーに行ったのだが、売れ線のコーナーにはレバ刺し風と銘打ったコンニャクの加工品が所狭しと並べられていた。ご存知の通りお上のお達しによって今月からユッケに続いてレバ刺しの提供が禁止されることになり、先月末は駆け込み需要で店も消費者もそこそこの盛り上がりを見せていた。

ところでこのレバ刺しほど大衆路線ではないが、米でもカリフォルニア州では「フォアグラ」の販売と製造を禁止する州法が今月から施行されている。動物愛護団体が喜びそうなネタだが、こんなフォアグラ路線と同類のモノとしては「フカヒレ」もペニンシュラあたりでは今年から既に提供を停止している。

とはいえこの手はインサイダーと一緒で無くなることはなく、一般的には加熱設備ひとつあれば焼きモノとしてユッケでもレバーでも何でも出せるし、こと一般以外でもカネを落とす一部の上客にはフォアグラだろうがフカヒレだろうがその手の名店なら要望を満たしてあげるのが暗黙の了解だろうか。

その辺は兎も角もこの手の基準とは何だろう?食も文化だけにこの辺はいろいろと深い問題のような気がする。


各々の行方

先月は度々LME(ロンドン金属取引所)について触れたが、その常識を超える破格の買収額と共に取引形態を巡ってもいろいろと憶測が先行している模様だ。まあこの辺は、常連中心に馴染みばかりが集っていた店をオーナーチェンジで広く一般に開放といったところだろうが、当の香港取引所は2015年1月まではLMEの既存の取引形態を維持するとしているもののまだまだ思惑が出てきそうだ。

さて、LMEと比較するに何ともローカルな話題だが取引形態といえば先週末の日経紙で「コメ先物市場の灯を消すな」と題した社説が業界モノとしてやはり目に留まった。鳴り物入りで登場したコメも関西に移り板寄せの道を歩んでゆくことになるワケだが、この先行きを憂慮する関係者は少なくない。

しかしコメだけを関西商取に映すその特異な移管形態もあって主管取引所での取引にこだわる農水省の市場監督権限へのしがみ付きと対で、一向に市場活性化策を講じないその姿に苦言を呈していたがこれはもうコメ登場以前から誰もが思っていたことで改めてこう真面目?に指摘されているのを見ると苦笑を禁じえない。

総合取引所関連法案でコメ先物は例外となり総合取引所が誕生してもこのコメ先物は加わらないことになったが、果たして来年の今頃はこの総合取引所、またこのコメの本上場の適否を巡ってどんな論議が紙面を賑わせているのだろうか。


GOING CONCERN 

さて、昨日まで株式市場では主力銘柄が気迷いだっただけにそれぞれ事情がある材料株の乱舞が目立っているが、そんな中に上場廃止が決定したセラーテムテクノロジーもあり今週は日計り勢のオモチャになっていた。同社の絡みでは当欄で一昨年から怪しいと指摘し今年の春先にも触れた事があったが果たしての退場という感じ。

さて、こんな裏上場モノでなくとも昨今の厳しい事情を反映し上場組でも所謂監査人が認めたイエローカード的企業群はまだまだ多い。今月初旬には東京商工リサーチが恒例の継続企業の前提に注記が付いた企業の集計を出していたが、今回は11年9月中間期の42社から2社減少となっており、うち12月12年3月期からの新規組は6社、残りは11年9月中間期からの継続組となった。

新規組の中では今年パンクしたエルピーダ関連が出てくるのは当然なところとして、業界からも上記の継続組に1社、そして今回発表された新規組に1社入っており他にも業界大手が筆頭株主となっている企業も登場したところが興味深い。一昔前と違って近年は再編の嵐で不採算部門への見直しが顕著、上記の通り大手が筆頭株主でもウカウカしている場合ではないということか。


期待先行

さて本日は移動中に東京スカイツリーの前を通ったのだが、ココが開業してからはや1ヵ月一寸経過した。先に書いた東京の新商業施設は何れも順調らしいがこのスカイツリーも先に東武鉄道では、展望台や付設する大型商業施設への来場者数が既に年間目標の2割弱にあたる550万人を超えたと発表している。

本体はもとより付設の東京ソラマチでも売上げが当初予想を上回る店舗が目立ち、サンリオ雑貨店は計画比で2.7倍、サンエー・インターナショナルが手がける婦人衣料品店も1.5倍で推移すると日経紙に出ていたが、当初期待された地元商店街は客が増えるどころか減ってしまったとも彼方此方報道されている。

この辺はロコとそうでないものとでその対象者へのビジネス形態が元から全く異なるところも起因しているのだろうが、肩透かしなのは関連株式も同様、筆頭の東武鉄道は開業後に年初来安値を更新し併設のソラマチ関連の株価低迷もまた然り、まさに本命は取れないといういい事例だが寧ろ商店街をスルーし浅草への流れを買うなら松屋あたりは好需給もあって本日も元気がいい。ちなみに5月の東京の百貨店売上高は前年同期比2.1%増、この松屋浅草店では同月の入店客数が19%増えている模様だが、今後もこの辺の流れには注視しておきたい。


またも英国の老舗が

本日の株式市場は円の高止まりから3日続落と弱い展開であったが、そんな中でもあの加藤氏関連モノで取り上げられたルックが暴騰、そうなると連想ゲームで筆頭株主のレナウンなんぞは低位の値頃もあって当然の人気再燃からこちらも揃って急騰となっていた。

さてこのレナウンといえば先週末の日経紙消費面にはお客様各位として、「日本のアクアスキュータムの大切なお客様が、ブランドの事業展開について、ご心配されていることから、わたくしが皆様にメッセージをお送りすることが必要であると考えました。」と事業展開が順調に進んでいる旨の広告が最高経営責任者名で載せてあった。

ご存知、「アクアキュータム」が経営破綻し法的管理の手続きに入ったと報じられたのはつい最近のことであったが、誰でも知っているトレンチの名門が経営破綻などまさに寝耳に水の話であった。しかし同じ英国系老舗ブランドの破綻では今も記憶に新しい2009年の「ウェッジウッド」もあったなと思い出すし、この2009年にはフランスのクリスチャン・ラクロワの債務不履行もまた記憶に新しいが、こんな事例を見るにつけブランドを襲う販売不振の世界共通の猛威を感じざるを得ない。


株主総会酣

今年も3月期決算企業の株主総会が本格化してきたが、今年の場合上場企業全体の4割超が開催するピークは28日となる。昨年は東日本大震災への対応が焦点となったものが、今年は震災後の成長戦略や電力問題などがテーマになるだろうと思われ、また不祥事企業もその言い訳?が注目されそう。

しかし今年の株主提案もいろいろ面白いものが出てきている。野村HDの便器を和式に変更から始まり阪急阪神HDの選手批判まで中には笑いを誘う?ものが多発し、また商号変更なども上記の野村HDほか東京電力まで変更案が出ていた。

その他M&Aに絡むものでは主要株主の基礎票固めやら、業界再編が絡む企業側との委任状争奪戦というモノもその行方が注目されるが、やはり諸々好調な企業は総会も進行というかプレゼンが上手いとつくづく。先週末に有楽町でやったソフトバンクは一気に8倍の増配という議案を議決したが、株価の高下や今ひとつだった低配当も取り敢えず脇においてしまうような人を惹き付ける話術は健在。一寸考えてみればこの増配で社長自身も80億円以上もの配当増になる計算だが、常識的には誰も文句は無いだろう。

さて配当といえば一方で、野村HDのように業績不振を理由に減配しているにもかかわらず経営陣の平均報酬が8割も増加している企業もあり、上記のような同社への株主提案もいろいろな思いが詰まっているのだろう。一昔前からすれば今では表立った黒い総会活動もすっかりと影を潜めるようになった代わりに個人株主の積極参加が目立つようになってきたが、利権オンリーの柵が無いだけにこうした風景は近年ならではともいえるか。


兜町もまた

本日は所用があって兜町界隈を通っていったのだが、東京証券取引所の脇にあるSMBC日興証券を見た際にそういえばココは本社機能をこの夏から秋にかけて新川へ移転すると直近で報じられていたのを思い出した。

大手系ではいまや微妙な立場に居る野村HDが本社機能を大手町へ移し、大和証券Gも丸の内のグラントウキョウタワーが本拠地。ちなみにこの日興の真ん前にある大和証券Gのビルにはかつて上層フロアに取引員が入っていた時期があったなと思い出す。まあそれは兎も角として斯様に兜町もこうして内部では構図がずいぶんと変わってきた。

ところで日本証券業協会の2011年度末の会員数は廃業や除名、合併で11年度に日証協を脱退した証券会社の数は17社、新規参入は7社ということで10年度末に比べて10社減り、283社となっている。この兜町の顔でもあった老舗の十字屋など中小証券の撤退が相次ぎこれで減少は3年連続である。

昨年末には当欄で「業界の地を想う」と題して、東京穀物商品取引所を始めそれを囲む取引員勢が次々と拠点を移し蛎殻町一帯の風景が急速に変わってしまった旨を書いたことがあったが、そういったところでは鎧橋を境界線にして兜町の証券、そして蛎殻町の商品という区分けもはたして段々となくなってゆく運命にあるのか。