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本年度のネット取引データアンケート調査について

商品先物ネット取引を取扱う全取引業者に対し、2000年より毎年実施している「ネット取引データアンケート調査」ですが、本年も11月上旬に実施を予定しております(12年目)。対象となるデータは2011年10月末時点のデータとし、アンケート期間は2週間となります。

▼商品先物ネット取引各社データ「一目瞭然2」

例年通り取引データアンケートと同時にサービス内容アンケートも行いますが、現在項目の追加・修正、及びポイント配分を検討、スマートフォン・取引関連項目などについて調整を行う予定です。


もし「追加希望項目」などのご意見・ニーズなどございましたら、その理由と共に
futures @ factualsite.com までご連絡をお願いいたします(10/18頃までを目処に)。

どうぞ宜しくお願いいたします。


今年の日本伝統工芸展

さて、東京では今週初めに終了となったが毎年恒例の「日本伝統工芸展」を過日観てきた。今年で58回目になるこの展も、毎回作者が得意の技巧で少しずつ変化を持たせながらもシリーズで出してくるからお気に入りが居る向きには次の作品が待ち遠しいというものだ。

さて今回の展では個人的に惹かれたのが、漆芸の世界で有名な鳥毛清氏の沈金飾箱「緑風」。氏といえば確か知人にある絵本を見せてもらった際にその原画が氏の沈金作品だった覚えがあるが、これら全て動物のモチーフだっただけに今回の作品で「イトトンボ」が描かれ静謐な和の空間が展開されていたのは新鮮であった。特徴的であったのは通常は沈金加工するのが文様の部分なのをこれは背景部分に沈金を施すという反転というか逆転のデザインに仕上げておりこれが実に溜息が出るほど美しい。

象嵌なども逸品揃いであったが、この他にも原清氏の鉄釉草花文扇壺は上記の「緑風」と併せてエミール・ガレの世界を彷彿させ、また薮内江美氏の乾漆蒟醤箱「樹雨」はこれまたドーム兄弟の木立文を連想させるが、おそらくは西洋の彼らもこうしたジャポニズムへの熱い情景で幾多もの後世に残る名作を手掛けたに違いない。

昨年見た柴田是真の漆の数々も感動的であったが、今やこの蒔絵など世界に君臨するトップブランドが挙って取り入れ始めており、急速にライフスタイルが変化する中でもこうした世界に誇れる技術が絶えることなく伝承され続けているのは本当に素晴らしいことである。


割安しかし逡巡

さて、ここ最近ではメタル系暴落騒動の次は穀物も暴落商状となり商品は相変わらずボラタイルなマーケットとなっている。昨日は「証券投資の日」であったが、株式市場でもさすがにこれらを反映してダラダラと弱地合いであった関連銘柄も今週は安値から下っ放れ、底割れの商状が続出となっている。

ざっと挙げれば先ずは今週年初来安値更新が続出している商社株。三菱商事、三井物産、住友商事等主力中心に何れも3月安値をアッサリと割り込み続急落、非鉄系もかなり酷いが別子こと住友鉱なども今週から下げが加速しリーマンショック以来久しく見なかった4桁の大台割れと崩落している。

しかしこれら、投資尺度から見ればいずれもPERで4倍から5倍前後まで低下してきており思わず食指が動きそうなものだが、過剰流動性が作り上げた昨今のコモディティ相場を前にして見えないリスクの存在にまた逡巡してしまうといった感か。

まあ上記のPERもそうだが、同時にPBRで見てもメッタ売りにされている日本を代表するコア系銘柄並みの水準にまで低下している物も少なくない。コモディティといえばあのジムロジャーズは直近で現在最も適した投資対象は農産物としており、また現実味には欠けるだろうが既にM&Aするには可也魅力的なゾーンに入ってきた銘柄もある。何れ落ち着けば何処かで注目しなくてはならない局面がまた来るだろう。


証券投資の日

本日は10月4日ということで「証券投資の日」である。というワケで本日の日経紙にも「株式投資の意味を問う」などと全面広告で謳ってあったが、昨年を思い返してみると主力の金融株が揃ってこの時期年初来安値更新していたのを思い出す。奇しくも今年もまたメガバンクは、ギリシャ早期デフォルト懸念からの欧米金融株暴落の影響で昨年同様安値低迷となっている。

まあ本日も日経平均は大幅続落となり今年はこのポストに限らず主力のコア系中心にして年初来安値更新組が続出だが、中には数十年ぶりの安値更新に沈んでいるものも一つや二つではない惨状。大手証券投資情報部などが出すコメントは判で押したように「日本株は割安」としているが、既にこうしたコメントが出始めてから個別銘柄は軒並み2割3割急落、中には半値以下にまで暴落した銘柄もある。

上記のメガバンク群は往って来いで昨年の証券投資の日の水準を割り込み、昨年の当欄で投資の日に触れた際に挙げた東電などはファイナンスをやった上に今や株価は約十分の一である。今の環境を見ればやれる時にやってしまったファイナンス敢行組はしてやったりだろうがこんな政策一つ取っても投資離れを起こさせているのは明白、因果応報で何れ竹箆返しに遭うのは想像に難くない。


消えた時価総額

さて、10月入りということで世間では衣替えの季節だがもう早くも期末から半年が経過した。ところで欧州の財政危機やら中国等の新興国インフレ懸念などもあって周知の通り株安が世界的に進行、この半年で実に時価総額が約776兆円(約10兆1,309億ドル)も減少したことが明らかにされている。

これだけの額が消滅するとなれば当然企業を直撃し様々な影響をもたらすが、週末の日経紙にも出ていたように国内でも業績を圧迫している。先に書いたソフトバンクのような例で時価総額が急減したケースもあるが、先週末には住金が持ち合い株の新日鉄株下落で一転しての赤字転落予想を出し、本日も世界経済減速の影響で新安値更新に沈んでいる商船三井も保有株下落と泣きっ面にハチで赤字転落は避けられそうもない。

月替りとなった本日の日経平均は毎週の如く大幅安からの週明けで、特にコア系が再度の急落と依然として冴えない。再編や統合やらで本日からの新会社始動という企業も目立つが、従来予想の利益も評価損の度合いによっては一転して大幅下方修正となるケースもあり、厳しい経済情勢のみならず市場からの虐めとも相俟って更なる経営努力を迫られる場面も今後出てきそうか。


今度はLME

今週は貴金属の暴落というか乱高下が凄かったが、非鉄もまた先週末のたった2日間で銅先物価格など約13%の暴落を演じるなど総じてメタル系が波乱の様相である。さてこのメタルといえば、先週末には約130年の歴史を持ちメタルの取引高では世界最大の規模を誇るLME(ロンドン金属取引所)が、海外の複数の取引所から買収の申し出があり身売りを検討していることを明らかにしていた。

買収を申し出ているのはCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)やSGX(シンガポール取引所)等とみられ買収額は10億ポンド規模ともいわれているが、今年2月のドイツ取引所とNYSEユーロネクストの経営統合に向けた協議開始以来の一寸した縁談である。このSGXなど先のオーストラリア証券取引所買収案が豪政府の拒否で破談になったばかりであり、本件に関しては「報道や憶測についてはコメントしない」と慎重な姿勢が窺える。

斯様にオーストラリア証取も現状では白紙になってしまったが、今年はLSE(ロンドン証取)による加TMXグループ買収計画もまた白紙になっている。こうした国際的な取引所統合はやはりそう簡単には纏まらないものの、水面下では粛々と進行という感じか。

しかし、こうしてみるとくだらない既得権益に固執している国内勢の面々はなんともという感じだが、そうこうしているうちにも週明けの大量保有報告書では大証株式をドイツ銀グループが5.12%取得していることが明らかになり、また翌日の記者会見で東証社長は「スケジュール感は別にない」として特定の期限内合意にはこだわらない考えを表明している。この大量保有報告については一般ディーリングの用という模様だが、こんな内輪で縁談がゴタついている間に他が手土産を携え虎視眈眈と狙っている可能性もゼロとはいえないかもしれない。


期待先行あれこれ

実質下期相場入りとなった本日の日経平均は、配当権利落ち分を埋めてしっかりという指摘も一部あったが総じて気迷いといった感じ。ただ個別ではなかなか明暗が分かれ目に付くものもあったが、中でも昨日鳴り物入りで新規上場したSNS向けソーシャルゲーム開発のKLabの一転してのストップ安が一際目立った。

SNS向けソーシャルゲームといえばネットベンチャー業界同様に市場でも今が最も旬なだけに、昨日の初値も公募価格の実に2.3倍と大化けしたものだが回転も早い。ところで、IPOモノ以外でこんな急伸から一転急落というパターンでまた本日目立っていたのはJT。完全民営化を巡る思惑で急伸し年初来高値更新となるも、事業法改正に関する懸念から一転急落とこの株にしては珍しい動きとなった。それともう一つ直近ではやはりKDDIだろうか?

ご存知先週木曜にはあの「iPhone5」発売報道で寄付こそ急騰し年初来高値更新したもののあと急落、本日まで僅か4日で今月の上昇をきれいに帳消しにしている。しかしソフトバンクの独占体系を脅かしたのも束の間、早くもその料金体系やらネットワーククオリティーを巡ってのネガティブ観測台頭という感じだが、牙城が崩されそうな当のソフトバンクも暴落、初日だけで時価総額が3,500億円以上も吹き飛び久し振りに両者時価総額の逆転現象が見られた。時価総額逆転については何度も触れてきたが、今後も業界の力関係の変化はまだまだありそうだ。


今年の中間期末

本日は9月中間期末の権利付き最終売買日、本来であれば今の時期期末意識で多少なりともドレッシングなどが入るのが通常であるが、週明けの昨日は約2年半ぶりの安値更新と今年の場合一寸事情が違う模様だ。先に野村HDと大和証券Gの株価逆転を書いたが、特にこの金融系が低調で主力が軒並み年初来安値更新となっていた。

金融の中でも証券系は市況悪化、また損保系などは近年自然災害が相次いでいることで証券並みの下げを強いられているが、全体の影響を総合して被るのは生保系だろうか。今のところ国内9社が保有する国内株式の含みの分岐点は約8,500円といわれているが、大手で唯一上場している第一生命などここ数日では2月の年初来高値から半値以下にまで崩落している。

一昔前までは主力の金融系など崩落商状を黙って拾って放置しておけば殆どは報われたものだが、昨今は銀行などを取り巻く環境も変わって逆に金融株は戻りをショートしておくだけでそこそこ効率が上がるいいヘッジ銘柄へと構図が変わっている。取り敢えず今日は高値引けし目先は配当落ち後をどう埋めてくるかも気になるが、金融系保有の国内株式含み分岐点以下が今迄通り中長期で報われる水準というのは今回も有効なのか注目しておきたい。


9/26付でコモディティSNS「みんコモ」開設

東京工業品取引所、東京穀物商品取引所、日本商品先物振興協会、日本商品清算機構、日本商品委託者保護基金は共同で、個人投資家を主対象とする商品市場に係るSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)サイト「みんなのコモディティ(通称、「みんコモ」)」を2011年9月26日付で開設。

▼コモディティSNS「みんなのコモディティ」(マスチューン)
▼東京工業品取引所:「みんなのコモディティ」を開設



「みんコモ」は、商品先物に対する正しい知識の普及・啓発、商品価格・ニュース及び投資情報の拡充並びにサイト・ユーザー間の商品に係るコミュニケーションの促進を図ることを目的とし、上場商品の価格情報、投資判断材料(テクニカル及びファンダメンタルズ)、商品関連コラム(紹介・解説・基礎知識)、セミナー情報及びコミュニケーション・ツール(日記へのコメントの掲載)を提供いたします。

現時点では、第一段階として、商品価格及び商品チャートを提供しておりますが、10月末を予定している第二段階におきましては、その他コラムやニュース等と共にSNS機能を充実させた付加価値のある情報も提供いたします。

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「コモフェス2011 in 東京」開催レポート掲載

2011年9月23日(金・祝)に東京・八重洲富士屋ホテル2F「櫻の間」で東京工業品取引所・東京穀物商品取引所・ラジオNIKKEI共催のコモディティ大交流会『コモフェス2011 in 東京』を開催しました。当日は投資家・スペシャリスト・メディア・関係者などで計173名のご参加を頂きました。



【参加ゲスト27名(50音順)】
芥田知至さん、池水雄一さん、伊藤智洋さん、植野大作さん、亀井幸一郎さん、郷右近要さん、小次郎講師さん、小菅努さん、小針秀夫さん、近藤和才さん、近藤雅世さん、三空さん、ジェルベズ久美子さん、塩坂洋一さん、柴田明夫さん、高橋大樹さん、田代岳さん、茅野信行さん、豊島逸夫さん、西原宏一さん、野尻美江子さん、林康史さん、フェアリーさん、深野康彦さん、藤澤治さん、山内弘史さん

【参加企業等】
東京証券取引所、大阪証券取引所、東京金融取引所、NYSE Liffe、ドイツ取引所 、経済産業省、日本経済新聞社、時事通信社、共同通信社、ブルームバーグ・ニュース、テレビ東京、MKニュース、オーバルネクスト

9月26日付で当イベントの開催レポートなどをアップしましたので以下より御覧ください。

▼東工取・東穀取・ラジオNIKKEI共催「コモフェス2011in東京」開催レポート

▼ラジオNIKKEI:マーケット・トレンド「コモフェス(特別編)」音声レポート

▼9/23開催「コモディティ・フェスティバル2011」取材レポート(Goodway)

▼コモディティフェスティバル2011に関するツイートまとめ(Togetter)


コモフェスにご参加頂いたゲスト、一般参加者、メディア、取引所関係者の皆様有難うございました。また告知協力いただきましたブローカー、外務員、個人投資家の皆様も本当に有難うございました。

また今後も様々な企画を実施していきますのでよろしくお願いいたします。



ポスト金

本日の日経紙には「原油ETF ここが大切」と題してこの原油を始めとしたETFについての解説が出ていた。この原油ETFだが本日は代表的な「WTI原油価格連動型上場投信」などが暴落し年初来安値を更新しているが、「原油価格が高値圏で推移するなかで、原油価格に連動するETFが注目を集めている」?と冒頭からワケの解らない日経紙の見出しは理解に苦しむ。

それはともかくとして、今やETFで旬なのはやはり「VIX」であろうか?直近まで逃避資金の拠り所として「金」も株式が急落するたびに買われてきたものだが、その金も100ドルを越す暴落でさすがに相当出遅れながらこうした心理系へ最後は矛先が向かってきた感もある。上記の原油ETFが年初来安値更新するのとは対照的にこちらは年初来高値更新、既にここ2ヶ月の間に2倍以上の暴騰と破竹の勢いである。

このVIXのETF、当欄では上場前の昨年11月に書いたことがあったが半信半疑で喰い付きが悪かったのか、つい最近まではオプション市場なんぞと比較するに今ひとつ反応が鈍かったものだが、考えてみればタイムディケイを気にしなが値があってないようなプレミアムを拾うより、枯れている底がほぼ一定且つ期限を気にせずに済むこんな商品の方こそ万人向きと思う。

また先にETNについても触れたが、先週の連休の狭間には「VIX短期先物指数連動」モノも東証に上場の運びとなっている。株式市場でセリングクライマックスを待って買いに出ようとしている向きは少なくないが、その決定的材料もまだ起こらずまた売り規制やら日銀の判で押したような機械的ETF買いに震災時のような直下型暴落はなかなか起きない。そんなモヤモヤ感があるうちは折に触れこの手に活路を見出す動きが続くか。


今年の食風景

さて相場の方は今ひとつ暗いままの感もあるが、東証は先週から情報提供スペース「アローズ」にある大型スクリーンの株価表示画面を全面画面に戻し漸く元の明るさが戻ったが、これは電力使用制限の前倒し解除を受け当初は10月だった全面表示を繰り上げたもの。

東証はこれで15%の節電義務水準を超える約25%の前年同期比電力使用量削減となった模様だが、東証に限らず今夏は節電義務から至るところでその風景が変わっていた。こんな世相の反映といえば、風に秋を感じる今日この頃になって改めて今夏は食の世界でも「冷たさ」の打ち出しに知恵を絞った商品が続出した感じがする。

これらザッと挙げても冷たいカレー、冷たいラーメン、冷たいパンにドーナツ、冷たいおでん、果てはカツ丼やたこ焼き、お好み焼きといった粉ものまで「冷やし」が登場する始末。しかしどうなのだろう?実際に試食はしていないが、動物性油脂が連想される食べ物は冷やしと聞いただけでどうしても不味そうというイメージが先に立って手が出ないものだ。

ところで思うに、これらの中でも冷たくなっても冷たいなりに美味しく食べられる物といえば世界の中でも日本食くらいではないだろうか?まだ世界中の料理を食べるに至らず今迄の経験からだが、事実多くの外国人は冷たくても美味しい日本のお弁当等を賞賛する声が圧倒的。そう考えると和食はなんとも計算し尽くされた完成形の食事だなとフト思った次第。