298ページ目

逆風の中で

世界的な金融不安冷め遣らぬ株式市場は本日も年初来安値更新、とりわけ不振を極める新興三市場であるが、そんな逆風の中で本日ジャスダックに上場したのが外国為替証拠金取引会社のFXプライムである。

主幹事は先に触れたサニーサイドアップと同じみずほインベスターズ証券、公開価格1,100円に対して売り気配を切り下げながら初値は900円と18%安となったが、09年3月期単独見込みでは純利益42%増の11億8,700万円という事でEPSは143円、これから単純に初値ベースではPER6倍台が弾き出される。

ベンチャーキャピタルのロックアップも掛かっていないがそもそものシェアが低くこの辺の影響はあまり無かったのではないかと思うが、それにしてもいろいろな意味でなかなか考えさせられる時期に上場に踏み切ったと言える。

昨年専業ではマネーパートナーズに続いてマネースクウェア・ジャパンが上場し、何れもなかなかボラタイルな動きを暫く見せてくれたものだが、当時とはまた環境も変わり第二幕ともいわれるFX業界、今後の勢力図はさてどのように変遷してゆくのか。


新風と脅威

さて昨日記の通りリーマン破綻は衝撃的であったが日常光景の部分で連休中に驚いたのが、銀座に新しく開業した「GINZA gCUBE」界隈からそれこそ昭和通りや晴海通りまで続いていたであろう人の異常な行列、この辺では小振りなビルの開業がそんなに話題かと当初思ったがよく見たら成る程、鳴り物入りでデビューを果たしたウスェーデンのカジュアル衣料「H&M」(ヘネス&マウリッツ)の入場待ちの列であった。

この店、欧州へ行く度に私もあちこちに店を構え何処もそこそこ盛況な光景を見た事があるが、それにしてもいつもながら入店までに何時間掛かるか解らないものに只管待てるその忍耐というか感覚にはある意味敬服。

まあその辺は兎も角、ここからほどなく銀座4丁目交差点寄りには同業の低コスト路線であるあのスペインの「ZARA」が店を構え、更に先には「ユニクロ」も店を構えているが、ZARAあたりはあきらかに通常は見られない混み方で、この辺はデパ地下の噴水効果と同じと思ったが何時まで続くか分らないものの少なくとも目先の経済効果は出ているか。

ところで同社のコンセプト、「ファッションとクオリティを最良の価格で提供する」で思い出すのが一度当欄でも触れた事のあるやはり同じスウェーデンの「IKEA」であるが、同社のセルフサービス路線よろしく此処も裾直しのサービスは無しとか、生活必需品全般が値上げの嵐の中で衣料品販売は不振を極めているがこの辺を逆に味方に付け新しい風を吹き込む事が出来るか注目したい。


盛者必衰

一応、連休前から半々の可能性でこうした事態になるとは囁かれていたものの、この連休中に六本木ヒルズからも衝撃が走ったのがもうご存知の通り「流血の日曜日」と称された米リーマンブラザーズの破綻劇であった。

これは何処でもそうだが先のベアー・スターンズと時同様に株価は早々に紙屑相場、全米5位、そして4位、さらには3位といとも簡単?に名門が次々と消えてゆくが、この手は元々がレバレッジ経営なだけに日本法人も蓋を開けてみたら一昔前の衝撃だった協栄生命の4兆円超の負債に次ぐ3兆4千億円と戦後2番目の大型破綻となっていた。

思えばこのリーマンも比較的新しいところではライブドアへの悪評高きMSCB投資や古くはあの「CLUB Vanilla」が入っていたTSK・CCCターミナルに絡んだ話でも名前が見え隠れした時期もある等、けっこうディープな部分?で辣腕ぶりを発揮したものだがそれにしても上記の協栄生命ではないがまだAIGという爆弾もあるだけに予断を許さない状況であるし、ここの枝葉へ彼方此方資金投下してしまった金融機関の影響等々これからも表面化する不安材料が目白押しである。

盛者必衰とはよく言ったものだが此処最近見ているとこれは別段企業に限った事ではなく、国家レベルでもまさにこうした事が言えるのではないだろうか。


10/20をもってネット取引サービスを終了へ

東京コムウェルは平成20年10月27日をもって、日本ユニコムを取次先とした取次取引員へ移行。それに伴い、同社のネット取引(ホームトレード)サービスは10月20日をもってサービス終了へ。

▼取次取引員への業態変更のお知らせ(PDF)

尚、サービス終了日以外の詳細情報は現時点で掲載なし。


続きを読む

場当たり政策

さて今週は、総取組が約23年ぶりの低水準に喘ぐ東穀取が8日に運営委員会で一般大豆の取引単位を現行の五分の一にすると発表、またトウモロコシについてもミニを新規上場する準備を進めているが、これより先に報道されていた東工取の白金先物のミニ取引も9日には11月上旬に開始する方針を決めている。

地方取引所もミニ導入の動きと何処も彼処もだが、225じゃあるまいしだいたい出来高や取組をこうした見掛け倒しで錯覚させるのはどうかと思うし、その理由が出来高回復を図ると何処も判を押したように公言しているその意図が解らない。

プロ化推進の下に一般の喚起もとの意図もあったミニ金であるが期近のリクイディティ誘致も果たして不発に終り早くも六限月制に移行、考えてもみて欲しいが石油製品に元売りが入ってきたのは市場設計変更でロットが業界標準へ大きくなった事が大きい、そこへまた何処も個人喚起推進とどうも場当たり的な感じがしてならない。

取引所同士もはたしてお上?の都合もあって歩調を合わせていけるのかどうかも疑わしいがぶら下がっているところはもっと深刻、もっともこの辺は本日振興協会が合併要請とか出ていたがまた後述しよう。


温床

今週見掛けたgooリサーチが調査した「普段からお金をかけている食材ランキング」で堂々の第一位になったのは「米」、以下「油」、「醤油」と続くのだが相次ぐ値上げの中でも主食はやはり強しといったところか。

ところでこの主食にまで食の偽装が及んだのが世間を騒がせている三笠フーズ事件、こういったニュースが出る度に改めて多少金は掛っても出元の見えるマトモな食材を調達してきて良かったと思うと同時に、7月には丑の日に掛けてウナギ偽装を採り上げた際に「自覚云々よりやはりカネの下に営利優先、行政というか国にこうした連鎖している退廃を止める力があるかどうか問われる時だろう。」としたが、こんな会社は論外としてもまさに農水省の無責任さも否めないところだろう。

カビ毒や残留農薬で汚染された接着剤の材料を口に入れるものに転用されたら堪らないが、そもそも昨年告発文書が届いていながら不問に付したり、立ち入り調査でも事前通告なら5年間で約100回近くも調査実施しても見抜けないのが当然なのは誰でもわかるだろう。

イメージの域とボヤけた言い方になってしまうが、どうもこれに限らず農水系というのは取引所含めた諸々までいろいろな温床になっている感も、企業も貧すれば鈍するというがまだまだ出るか。


格差是正?

米政府による住宅公社救済策発表から為替も教科書通り最初の反応一巡という事で、早くも実態経済がテーマに浮上し再び円キャリー解消やら外貨準備やらの絡みでメジャー物のボラテリティーが急上昇となっている。

腕に自信のある向きにとってはさぞ多忙極める局面だろうが、ところで外為証拠金取引といえば既報の通り東京金融取引所は取引通貨組合せを現在の7種類から25種類に増やす事を決めている。

さてちょうど2年くらい前に当欄では、税制面の整備を引き合いにしてもし現行のままであるなら取引所取引においても商品設計等が再考の余地があるのでは、とコメントした記憶があるが果たして変え易い?方から変えて来たという感じである。

預託額が1,000億円を突破、開設口座も前年同期比2.3倍に急増してきている折、今回の措置でほぼ店頭と差が無くなるとの記事も目にしたが、変な話これで脱税組みも少しは減少するのであろうか?

まあしかしこうした脱税と言えどもある意味成功者?の表面化は何度も指摘しているように途轍もない広告効果を発揮し、その枝葉で目障りな低俗勧誘レポートの増殖を齎したのは明白、これでそろそろ拡大期第一幕は終了してゆくのかまだ今後の動向を注意深く見守ってゆきたい。


夜に見る世相と経済

週末にかけてのニュース等々で業界も暗い話題には事欠かないがこの辺は他でも複数取り上げているので、敢えて柔い話題でもという事でさて同じ週末でも有明界隈で一寸した話題になったのが、エイベックスが創立20周年を記念して企画したあの「ジュリアナ東京」を一晩だけ復活させるイベントであった。

しかしこの手のイベントはまさに同窓会、思えばあれからもう14年も経ってしまったのかなと改めて思うと凄いが、この「The Legend of JULIANAS TOKYO」と称したイベントに絡んではバブル回帰とかバブルの日本を象徴などといった評を多く目にしたものの、その一本手前のまさに今回の会場になった旧「MZA有明」や「ゴールド」あたりが広義でギリギリこのバブル期の範疇になろうかというのが個人的な意見で、札の辻あたりで不釣合いな人種が闊歩していたJULIANA時代は既に一般でバブルと言われたものははや終演を迎えていたのが事実と思う。

まあその辺は兎も角、年内には他に「Twin Star」や「Velfarre」も一夜復活のイベントをやる予定らしいがこの辺になってくるともうウォーターフロントの次の時代、この間経済も激動したが企業も株価もこうしたナイトシーンにリンクする事多々あり遊びの中によく経済が見えたものだ。


9月末で新規建てを停止し、ネット取引サービス終了へ

ユナイテッドワールド証券は、2008年9月30日(火)をもちまして、新規の建玉のご注文の受け付けを終了へ。世界的には今後も新興国経済の伸張とともに、取引の拡大が見込まれるコモディティ市場ではあるものの、日本国内の取引市場においては取引が低迷しており、今後の事業の継続が難しいと判断。

▼ユナイテッド コモディティーの新規建て停止と今後のサービスについて


続きを読む