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公向け

本日の株式市場は今年最大の下げ幅を記録し、これは実に2001年の同時多発テロの影響を受けた時以来の下げ幅。

後場からの一段安は最近よく先物売りに使われるインド株の影響もあったのだろうが、新しいところでは日銀総裁が村上ファンドに資金拠出していた事を材料に叩かれた感もある。

何か事がクローズアップされると出せる範囲では斯様に些細な事でも出して来るが、以前も書いた事があるように一部の本当に美味しいファンドは一般はなかなか触れる機会がないものである。

枝葉で通常は表面に出て来ない物が炙り出されるのも当事者連中には迷惑な話だろうが、インサイダー取引規制同様に魔女狩りはあってもこの手はまず無くなる事はないと思う。


因果応報

さて昨日は「金融商品取引法」が参院本会議で与党等の賛成多数で可決、成立した。

商品先物取引の場合は直接対象には含まないものの、今後を見て所謂不招請勧誘禁止も盛り込んだ13項目の付帯決議も採択となっている。

当業等の当用を全面に出して「産業インフラ」を盾に説明して来た経緯からは、別段これが導入される事への抵抗は本来まったく無くて当然な訳だが、論議の度に今度は一般委託者論が俄かに台頭する等変幻自在な反応である。

この件で日証協と日商協は夫々トップがコメントを出していたが、やはり受けるニュアンスは温かさが随分と違って聞えた。


デュレーション

本日S&P(スタンダード&プアーズ)が纏めたリポートによると、財政改革なしに高齢化が進むと日本国債の格付けはダブルBになるとの警告が為された。

現在から一気に急落という構図だが今回は証券試験等にも出題され易い社会保障費の増加が、政府赤字を急拡大させるというシナリオ。

別段こうしてクローズアップされなくとも例えて言えば国債は、大量の信用残高と不良債権を抱えた銀行株の如き存在に似ているが、貸借倍率がいいのか?あまり危機的に喧伝されていない。

そういえば少し前に騒がれた?2008年問題?は借換促進でもう何の問題も無くなったのであろうか?


タカ派

いろいろと物議の対象となっているバーナンキ氏だが、議会初証言では利上げ休止示唆というのがコンセンサスであったが、それの裏返しがそのまま出た格好になった昨晩であった。

商品相場も国内モノを除いては総じて本日は弱かったが、それ以上に「村上ショック」で灰汁抜け期待のあった株式市場は今度は「バーナンキショック」に見舞われた格好となった。

この期待感というのも厄介で今回の件も利上げ継続確定の手前だけに、織り込みにはどの程度時間を要するかは不透明、その過程でまだまだ株式・商品は思惑含みとなろう。


証取法第167条第1項

周知の通りインサイダー取引容疑で「村上ファンド」代表が東京地検に逮捕される事態となった。

そんな訳で前場は兜町界隈は関係者で随分とザワついており、記者会見は私も拝見したがいつも通りに弁が立つ姿に粛々と事が運んでいる様が窺えた。

正直このクラスで炙り出されるのであればまだまだ興味深い取引は幾らでも探せそうなものだが、これら当然そうなる経緯が存在するのでマトモに考えるだけ無駄か。

しかし最後まで阪急との統合に懸念を顕にする等、経営論については未だ訊きたい部分も多く批判以上に温い上場企業に緊張感を齎せた功績は大きいと思う。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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