Trick or Treat
日経平均株価は引続き大幅続伸で連日の大台替りとなっているが、週明けは一部メガバンクが保有株式下落による自己資本比率低下に対して大規模増資の計画を表明した事で軒並みストップ安まで叩かれた事が印象的だったが、久し振りにメガバンク以外のそれを見たらまあどれも酷い株価になっている。
上場時に当欄でも触れた新生銀行なんぞは何時の間にか100円台にまでなっていたが、そういえば前身であるあの日本長期信用銀行の経営破綻から今月でもう10年も経っている。
余談だが当時は同行の略称LTCBと、同じく破綻したヘッジファンドのLTCMとでLTCコンビとかいろいろ言われたものだが、さしずめ今が旬なイニシャルでは米金融機関から取った「ALM」か、何とも皮肉だが本来ALMは「Asset Liability Management」で資産負債のリスク管理方法を指すらしい。
さて話が逸れたが、これらALMへも為されたようにバブル後は金融機関への公的資金という借金が大きな役割を果たした訳だが、周知の通りこの悪環境で業績も推して知るべしでこの完済もまた遠退く事になるか。
メガバンクとて今年の7月に当欄で「5年後の難物」というタイトルでみずほFGを取り上げた事があったように先を考えるといろいろ懸念材料は多し、相次ぐリップサービスで日経平均株価は急騰しメデタシの報道が多いが対照的にみずほFGのザラバで7日続落等こうしたコアの金融系の弱さは否めず、これらの本格的立ち直りまでは楽観論はどうかなという感じがするが。