「変」と「偽」

今日で8月も終り。しかし今月といえば衆院選関係と並びいまだ紙面を賑わしている芸能人、何か計画したように彼らの逮捕記事が紙面を飾っていたのが目立った。いつだったかの夕刊なんぞは芸能関係3人が仲良く?並んで記事にされており、それぞれが麻薬・覚せい剤・大麻とそのまあ品揃えも豊富だなと。

しかし、昨年平成20年の漢字が「変」であったが、なにかこう今年もこれがいろいろと当て嵌まるような気もする。さわやか系だが草食系だかが売りの俳優が公然わいせつ容疑とか、麻薬撲滅キャンペーンに参加していた女優がシャブ騒ぎとか、確かにいままでのイメージがいっぺんに変化であるが、もしかしたら完成されたイメージこそがフェイクであったのか。そういえばついでに一昨年、平成19年の漢字は「偽」だった。

まあ芸能だけにそれはそれで卓越した技を認めなければならないのかなと如何様にも考えられるが、しかしこういったものがやはり怖いのはその啓蒙?効果か。これは今迄も株式や最近ではFXなどを材料に何度か挙げてきた事例だが、こうしたものまでファッション感覚で手を出す輩が出て来るかもしれないというマズさがある。

実際、有名大学中心に彼方此方で逮捕者が続出している大麻は摘発が過去最多ペースとか、水際がどの程度効果あるかだが、売れる物はモノでも芸能人でも其れなりに引き合いも絶えずこれがまた浄化の障壁となっている部分もあるか。


時と文化の価値

本日の日経紙一面には三越の大規模な人員削減の記事が躍っていたが、過日この三越のサロンで開催されていた「芸術と自然のふれあい・ガレ&ドーム展」へと足を運んだ。

前回この手のものとしては春先にやっていた「アール・ヌーヴォーランプ展」であったが、前回の目玉?ドームの「ルナリア文ランプ」を始めとして幾つかは重複していたものの、今回も北澤美術館でも有する「マグノリア文水差し」などレアもの始めとして100点前後を間近に見る事が出来た。

前にも書いたかどうかこのサロンは作品すべて裸で見る事ができる点が気に入っている。三年前には「悲しみのガラス」シリーズなどカラー刷り紙面の色彩と実際のものの違いも認識出来、他にも紙面では見られない裏側や底、また大きさというか量感も把握できる部分はありがたい点である。

まあしかしその値段も文化を買うとなるとそれなりのものが付けられているわけだが、ちょうど今このサロンの上で開催されている09年三越ワールドウォッチフェアにて売られているブレゲの「ダブルトゥールビヨン(これはこれでスゴイが・・・)」の約半値で上記「マグノリア文水差し」など手に入れられると思えばバリューとしては適っているのかなとも思ったりする。


政策と構造の変化

昨日の反落から本日は反発ともうかれこれ一週間以上も「鯨幕相場」が続いている株式市場であるが、そんな中を本日目立っていたのは学研のストップ高や、城南進学研究社のストップ高といった子育て関連株群が軒並み急騰していた点か。

これらご存知30日の総選挙開票を控えて、大勝が予想されている民主党政策の期待買いに因るものであるが、この他にも前から高速道理無料化で宅配関係の物色やら温暖化ガス削減、農業関連やらと取り沙汰されては物色された経緯がある。勿論この裏でマイナス影響モノには売り物が入り好取組に一役買っている。

さて上記の中でも温暖化ガス削減であるが一部戦々恐々と云われているのが温室効果ガスの大量発生型産業である石油元売り業界、ただでさえマージンがキツい中を構造転換を迫られる可能性が強いともいわれる。

民主党が掲げる一段とキツい削減目標が達成出来るか否かは兎も角も、18日の日経商品欄に出ていた出光興産あたりは国内製油所の統廃合は避けて通れないとコメントし、産業空洞化で国内雇用も守れなくなると危機感も述べていたが、今月は昭和シェルと日産自動車が電気自動車向けの急速充電システムを共同開発する報も伝えられ、先月に挙げた収益構造の変化が着々と進行しているさまが感じられる。


よそうはうそよ

本日の商品市況は昨日から一転し再度全般安となっていたが、株式市場も然りでこのところは俄かにCTAに絡む商いへの思惑も出たり右往左往である。しかしこうも先週から続く日替わり相場の下では商いする度にちゃぶつく向きも多いと思うが、気休め程度にアナリストとかエコノミストの意見をと思ってもやはりハズレの嵐で酷いとか。

そういえばちょうど先週にブルームバーグの記事で、今年3月に米ウォール街のアナリストの助言に従っていたら、70年間で最大の上げ相場のなかで損失を被っていたとの結果が記事になっていたのを見掛けた。

ザッと引用すると1.5兆ドルを超える信用損失が発生した事で欧州金融機関や米銀株を、また失業率増加と住宅価格下落が消費者支出押し下げ要因として小売関係株のそれぞれを「売り」とし、新興国経済成長の見通しが明るい事からエネルギー株を「買い」としたが、果たしてその後の上昇率に倍以上の開きが出て損失勘定になったらしい。

これらアナリストはファンダメンタルズに囚われすぎていたとしているが、その通り要はこうした連中は事実のみから予想している部分が曲がりの根源、更に上昇相場は投資家の思惑を反映しているとも続いていたがそうした域まで読めないのも原因だろうか。

まあ、笑えるぐらい外してもそこそこ高給も貰え大手紙などからは依然コメントも求められる事でそれこそがハズレを助長しているのかもだが、目先でもどうかというものをそもそも更に先を予測する事自体がどんなものかとも思うが。


ETFとETC

本日は月初に報道があった通り、ETFの英運用会社大手ETFセキュリティーズの日本進出により、貴金属に連動するETFが東証に晴れて上場となった。

コモディティ系としては直近で取り上げたように、今月3日に大証が原油ETFを上場させ他にも数本既に上場しているが、今回新しい銘柄としては貴金属でもPGM系や所謂バスケットものというような顔ぶれが出てきたところか。

そんなわけで1,600番台も次第に品揃えが増えてきたが、同社のコモディティでも業種別に絞ったバスケットなどなかなか魅力的な成績を達成しているし、今後大相場になっていてもその板の薄さや執行リスクが大きくなってしまっているような国内商品先物に上場しているような銘柄等に狙いを付けて続々上場という可能性は大だろう。

しかしここ最近で個人的に感じるのは、その承認の早さというかコモディティ系の増殖が加速してきたという点か。同社は別にコモディティなどの現物価格に対し、オプションや現物現物へ投資をせずに連動するように構築された担保付償還期限無指定ゼロクーポン債も数多く運用しており、レバレッジなど含め今後の市場インフラ絡めその規模拡大に興味のわくところ。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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