金色のマッチ箱

さて、昨日の帝国データバンクの大型倒産速報は一気に5件もの掲載とその多さが目立ったが、其の中でも目を引いたのが(株)東京シティークラブの破産手続き開始決定の報であった。

(株)東京シティークラブというより「シティクラブ・オブ・東京」と言った方のが解り易い向きも居ると思うが、ちなみにバブル経済ピークの頃にあのカナダ大使館のビル内に設立された英国式のクラブに倣った会員制プライベートクラブである。会員制クラブを謳うところはこの頃にそこそこ増えたが、ココは当初他とは一線を画しそれなりの客層が多く揃っていたのが印象的であった。

まあ、此処は食事などはそのコストからすると失礼ながら普通以外の何物でもなくポイント寄与は全くなかったが、それでも立派な調度品に囲まれた落ち着いた空間はやはり他とは異質であったという事もあって、私もかつては打合せなどで何回も使ったものだが、昨年から既にメンバー間では不審視されており果たして年明け早々には休業体制に入っていた。

他の破綻モノが主役なだけについ見落としそうであったが、名門云々問わずこういった二次的、三次的なモノも当然といえば当然なのかなと。ともあれ紙屑に向かう会員権、年会費その他であるが一部には外国人経営陣がとんずらという話も出ている、そう考えると会員権ならぬ劣後債?とか含め何やら年末に破綻してしまった某証券会社に構図が酷似しているなあとフト思った瞬間である。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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