PIIGSと複合性

本日の日経平均は先週末の所謂「PIIGS」を絡めた財政懸念が尾を引いてか、2ヶ月ぶりに10,000円の大台を割り込んで引けた。南欧経済の脆弱性はかねてからいわれていたが、こんなソブリンリスクはファンドなどのバランス絡めた構造的な問題から日本企業などの業績と直接の関係はなかろうが、これら一部も売らざるを得ない状況と負の連鎖が起きている状態か。

ところでこんな造語も「BRICs」から始まって次は以前にも取り上げた「VISTA」、そして今度は「PIGs」、しかし前者は兎も角、南欧はなんともコッケイな名を着けられてしまったものだが、素朴な疑問でこんな幅広く役に立っているわりにどうしてその使われ方はロクでもないことの形容が多いのだろうか?この類ではダイコンなどもこれに当たるしまだ探せば幾つかありそうだ。

話は逸れたが、そんな上記の株式の状況よろしく商品相場においてもこれは同じこと。これらソブリンリスクからユーロに対してドルが上昇、そんなわけで一般的にはドルの代替資産として支持されていた金に売り物が殺到、加えて国内では受け皿という観点からドルよりも消去法的に円が買われ円建ての金など泣きっ面に蜂、先週末のTOCOMでは他も含めた貴金属4商品が全てサーキットブレイカーの発動となった。

しかし、先月はオバマ新政権の新金融規制案、今月はPIIGSのソブリンリスク台頭がマーケットを連鎖的に侵食しており、リスクマネーもとんだトバッチリからなかなか動き辛いが、前述の通りマーケットも複合的に繋がっている昨今この辺の構造も頭に入れておきたい。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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