国際通貨としての戦略

昨晩の海外商品は、まんべんなく全面安の商状。中国の金融引き締め観測がある上に、ドルが対ユーロで買われているのも嫌気され先駆していた金などは30ドル超安となり、連れて本日のTOCOMも全面安となっていた。

さてこの中国に金といえば、月曜日に少し触れた米資産運用会社ヴァン・エック・グローバルの最高投資責任者は今月、中国がインドに続き金準備を増やす国になる可能性があると述べている。

新興国の金準備については8月に一度触れた事があったが、中国の金準備は先に書いたように1,054トン、上記の米投資会社だけでなく中国商務省の機関紙「国債商報」上でも中国は金準備を大幅に拡大し、いずれ米国と同水準まで引き上げるべきとの見方を示している。

コストが1オンス約1,300ドルとして実行した場合、中国は2兆6,500億ドルに上る外貨準備の10%を費やすだけで現在の米国と同水準の金準備を構築できるというが、中国はこの金準備を引き上げる事でドル下落による衝撃を抑え、人民元の国際通貨たる地位を固める狙いもあるとの指摘も一部ある。国内のインフレが懸念される中、ますます同国の動向がキーとなってこようか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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