商品核兵器?
本日の日経紙全面広告の中には、WGC日韓地域代表の豊島氏が金市場の実体について語っている広告があったが、ちょうどこの内容で過日たまたま見たのが、週末土曜日に放映された日経CNBC「金市場に沸く中国〜北京の金需要最前線レポート」という番組であった。
冒頭でWGCのCEOが、ここ一年で金は35回も史上最高値を更新している云々を話していたのが耳に入りそのまま見ていたが、(菜百首飾)という金を一番売っているという貴金属店には平日開店直後にも係らず顧客でごった返している光景が印象的であった。翌日曜日の日経紙にあった「物価高 おびえる中国」なる記事でまた同番組を思い出したのだが、この辺の感覚を肌で感じ取っているのかもしれない。
もう一つ、貨幣戦争の著者である宋氏曰く「金はまさに通貨の基礎、肝心なのは金の値段を決める力を持っているかどうかで、そうした国は基軸通貨の価値を決めることも出来る。大量に保有すれば価格コントロールも可能で通貨の価値に大きな影響力を持つことが出来る。だから金は核兵器と同じなのだ。」なる不気味な解説が昨今の金準備政策とも絡めて印象的であった。
現在、中国の金融政策は過度な引き締めと過度な緩和という二つのリスクを擁しているというが、何れ過度な緩和へのバイアスがかかる可能性も高いという。となるとますます今後も金に絡んだ話題は尽きないだろう。余談だが、豊島氏とキャスターが路上にて話していた背景に見えたのがあの「ZARA」の大店、CBD(中央商務区)街ではベンツやワーゲンなどのミドルクラスがチョコチョコと走り摩天楼も圧巻、以前に訪れた時には何も無かった記憶があるがその様変わりぶりに改めて驚かされた。