Hommage
さて、ちょうど一週間前までフランスでは2011年秋冬パリ・オートクチュールコレクションが開催されていた。ラガーフェルド氏手掛けるシャネルの新作始め、ジャンポール・ゴルチエの今シーズンはあの「Black Swan」の世界からインスピレーションを得たというチュチュや羽飾りなどバレエ色の強い作品を発表。余談だがモデルのイヴ・サルヴァイル、やはりカッコ良すぎである。
一方で伊の大御所ジョルジオ・アルマーニは大震災に見舞われた日本へのオマージュとして、大輪の花をプリントした着物風コートや帯のベルト、梅花の刺繍を鏤めたジャケットなど和風の美を取り込んだ華麗な作品を発表していた。
ジョルジオ・アルマーニといえば、高島屋のアニバーサリー絡みの「ヘリテージ・コレクション」で、東証上場の川島織物の生地を使い日本の帯を思わせる柄をあしらったバッグも発表しているが、この手のコラボモノでは昨日まで京都の金閣寺方丈にてグッチが設立90周年記念の催しで、「時の贈り物」としてバッグを展示する催しも行っていた。
そういえばドルチェ&ガッパーナも先のインタビューでは日本の震災に絡めてファションを語っていたが、斯様にイタリア勢の日本傾斜が目立つ。勿論重要な戦略拠点というのもあるが、上記のアルマーニ氏は東北の被災地で就学が困難になった小中学生を支援する奨学金制度も設立する予定で、文化や技と共にこうした部分も共鳴出来るのは素晴らしいことである。