TPPと既得権益

さて先月末の日経紙世論調査では首相が交渉参加に意欲を示すTPPに「賛成」が45%で、「反対」が32%となっていたが、このTPPの意見集約などを明日に控えて不利益を被るとされている各種協会などの反対意見広告も目立ち、ビジネス誌等でもこのTPPが格好のネタにされている。

このTPP、自由貿易を柱とする海外との包括的な経済連携協定の一つで主要貿易国との間で関税の壁等を取り払い連携を深める狙いだが、国の成長に不可欠な一方で安い輸入品流入等で影響を受ける業種もあってこれが反対派を勢いづかせている。農業関連と共に医薬品業界をも戦々恐々とさせ、株式市場では直近まで物色難から消去法で買われていた医薬品ポストも軟調な物が目立ち、武田薬品など主力も直近で年初来安値を付けるに至っている。

確かにこのTPPはメリット・デメリット双方が混在し一概に賛成とも反対とも言えるものではないが、反対派でやはり目立つのは農業関連、10月の末頃だったか日経紙でも前農相が到底受け入れられなく徹底して戦うと激しく反対の意を表明していたが、それもその筈TPPはこの農水始めとした現業官庁の既得権益が破壊の方向へ向かうのが自然。こういったことが絡む為にマスコミ報道もプロパガンダ的歪曲が一部指摘されるが、結末はどうあれこうした国策絡みの件は利害関係が露骨に浮き彫りになる。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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