前哨戦のグルーポン

さて、周知の通り先週末にはクーポン共同購入サイト最大手である米グルーポンが、米ナスダック市場にはれて上場の運びとなっている。注目の初値の方は公開価格を40%上回る28ドル、終値は公開価格より31%高い26.11ドルで引け好調な滑り出しとなった。

終値で計算すると時価総額は円換算で約1兆2,900億円、これと同クラスの上場企業といえば京セラや住友商事クラスになるが、こちらの場合は創業わずか3年であるからなんとも驚きの規模である。

この手の上場では今年5月に「リンクトイン」を取り上げたが、ココに続いて上場した「ジロー」なるオンライン不動産取引会社も新規上場時には公開価格の3倍まで値を飛ばした経緯がある。ただ同社はこの段階で赤字企業、知名度は抜群ながら「グルーポン」も今後はココも赤字体質をどう捉えた評価になってくるかだが、競合他社が続々とこのビジネスに参入してきているだけに予断を許さない。

何れにしても元々上場に伴う調達額が7億ドルとかつてのグーグルに次ぐ大きさで、夏以降出ては消える進行状況からIPOは凍結状態でココは再開後の動向を占う試金石でもあっただけにモルガンなどホッと一息というところだが、これが終ると今度の焦点はやはりフェイスブックということになるか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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