意気消沈の海外勢

さて、先月末の日経紙にはオランダING銀行が、東証の「TOKYO AIM取引所」の社債市場「東京プロボンドマーケット」を通じて資金調達する旨が書かれていた。東証AIMは昨年5月に同市場を開設したが欧州債務危機の影響で1号案件が出ていなかったという。

ところでこの「TOKYO AIM」だが、先に東証は英ロンドン証取が49%出資して設立したこの新興市場を解散し、同様の仕組みの市場を東証内に設ける方向で最終調整に入ったと先に報道されている。

「TOKYO AIM」に関して当欄では第一号のメビオファ−ム上場の様子を取り上げ、末尾に「先ずはこの第一号がどういった歩みをするのかが注目されよう」としたが、結局はVCの痺れを切らした投げ場提供の場となっただけになったのは否めない。

ロンドン証取といえば加TMXグループに食指を動かした経緯があったり多くの取引所と提携しているものの、これほど牛歩且つ提携効果が見えてこないパターンも稀。そんなことから上場第一号をトリガーにロンドン側は降りる観測が強かったが果たしてという感じだ。また、東証の海外合弁?といえば確か数年前にNYSEとの業務提携話もあったはずだが、これもすっかり熱が冷めてしまった感じ。目下目先の合併で手一杯だろうがこの辺が等閑になってしまっているのは惜しい限りである。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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