体験型消費喚起

昨日の日経夕刊「ビジネス戦記」にはアメックスのロバート・サイデル氏のコメントが出ていたが、そこには消費を上向かせるためには潜在的なニーズを掘り起こす「体験」の訴求力を生かすことが有効だと考える旨が出ていた。

自身の体験でも観光地で製造工程をガラス張りで見せていた土産品を思わず買ったという一文と共に、減退する購買意欲を何とか刺激しようと最近日本の小売店で実演や体験の場が増えている旨も書かれていたが、確かに大手百貨店でも著名ブランド始めとしてこの手が近年ほんとうに増えていると実感する。

そうそう百貨店といえば、デパ地下で常に黒山の人だかりが出来ているスペイン発の某キャンディー店などもこのパターンか。流行っているところを失礼とは思うが、確かにいくら見た目がポップとはいえ切り落とした飴を小さな瓶に入れただけのものをただ陳列しているだけでは1,000円近い金額をこれに出す奇特な人はそうそう居ないだろうと思う。

これはこれで消費刺激の効果抜群なワケで、そんなことから実際に上記のアメックスのポイントプログラムでもこの手が増えてきたが、デフレの産物で出てきたマーケティングも対面回帰へのトリガーに成り得るかどうかこの辺は興味深い。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

カテゴリー

アーカイブ

2012

11

1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30