損して得取れ
内外共に重要日程を控えているだけに、昨日も本日も株式市場は約1ヶ月ぶりの薄商いとなり、日経平均も凪のように小動きになってしまっているが、こんなときはどうしても日計り売買など主流になってくる。そうなると先にも書いた各社の手数料の引き下げなどジワリと有難みが増してくるが、松井証券は来年からこの日計りのマル信金利と手数料をゼロにするサービスの開始を先に発表している。
1注文の取引金額が300万以上が対象だが、はロングのみならずショートに関しても金利がゼロになる点などユニークである。現状で今年4-9月の日本株売買代金の16%強を個人が占め、うち過半はデイトレーダーなどが手掛ける信用取引とのデータが先の日経紙に出ていた通りさすがにそういった状況になるとこの手の層は無視出来ない存在となり多少場口銭が持ち出しになってもこうしたところで先手を打つのは自然な流れか。
ところでデイトレーダーの台頭といえば余談ながら併せて昨今も依然として摘発が相次いでいる。最近では7月のジェイプロジェクト株の仮装売買、9月の黒崎播磨株の仮装売買、また直近では1先月にも十六銀行株の仮装売買でそれぞれデイトレーダーが課徴金納付命令勧告を出されている等々。
まあその辺は兎も角も、しかしここまで来るともう個人も証券会社のディーラーとほぼ遜色ない水準まで来ているのではないか。想定元本など自己賄いとなるものの、中小の規模縮小とも相俟って腕に覚えのある向きなど今後も増殖傾向になるのは想像に難くないか。