百貨店ストラテジー
さて、巷の百貨店などついこの間までお歳暮商戦酣であったが矢継ぎ早に今や御節商戦が酣となっている。ミシュランガイド発売後とあって例年通りその関連店舗から出すモノには強気な値段が並ぶ光景は例年通りだが、今年は三代が楽しめる「家族型」と逆に少量ニーズを取り込んだ「個食型」の二極化もいわれている。
こうした商戦ではあの手この手で各店舗共に個性を競い合うが、お歳暮、御節の師走が過ぎると今度は早々に冬物セールのイベントが待ち構えている。ところでセールといえば今年は夏物のセールで大手各社が例年より遅らせる形を取った為に混乱をきたし、結果的に各社軒並み減収が顕著となり見事に空振りとなった経緯があるのは周知の通り。
そんなことからもう横並びで追随は懲り懲りとばかりに、夏の反省から大手どころは先送りの先陣を切ったところを除き冬物セール開始は例年通りという向きが大半を占めるが、百貨店側と共に夏物のセール先送りを仕掛けたとされている大手アパレルも冬物では年初からと平常通りの動きになる見込みで、やはり前にも書いたところである麻薬の如きセールの扱いは難しい。
デフレ長期化のなかでのアパレルの位置付け、家電と共に回復期でのホテル等との違いを前にも書いたが、冬の時代はまだ続くのか否か顧客利益と自己利益の天秤での試行錯誤はまだ終りそうにもない。