楽園の賞味期限
今週の日経紙一面には「Tax ウォーズ」として、激しさを増している国や企業の税をめぐる攻防の様が連載されている。本日は企業の二重課税問題など取り上げていたが、やはり業界的にこれら絡みで思い浮かぶのは昨日マネーの楽園として挙げていたヘッジファンドとその拠点のタックスヘイブンだろうか。
良質な筋はいうまでもないが、英領ケイマンなどこれまで金融事件となった舞台では頻繁にその名が登場する。なんといってもそれこそタックヘイブンで登録も容易に済ますことが出来る簡素さだからこれを利用しない手はない。ちょっとスキルのあるアレンジャーなどは最盛期にはこうした手続きまで代行?しその分のコミッションもほぼ言い値で掠め取っていたものだ。
今や監督局も改革が動き出し、米国のFATCA法も次期適用になるなど最近はいろいろと変更点も出てきたが、これまでキレイなカネから上記のような黒いカネまで魑魅魍魎の資金を誘致してきた地は今なお楽園にかわりはないといったところか。