実る果実
本日の株式市場は本格化する決算期待から反発となったが、そんな中で序盤では寄付きから急騰し年初来高値を更新したジャフコが一際目立っていた。これは週末に発表した9月中間期連結決算で売り上げが前年同期比2.9倍の157億円、最終利益が7倍の55億円というサプライズ決算によるもので、やはりIPO活況が追い風になったのは想像に難くない。
いまだ折に触れ物色されているリプロセルなどその初値は公開価格の6倍近くになるなど大きく寄与しているが、この4-9月期には国内だけで4社がIPOを実施、これらの売却益が既に3月期のそれを越えているというからこの決算も合点が行くというもの。
しかし当欄でもIPO初値の好パフォーマンスについては度々振れてきたが、直近のエナリスも2日目にして公開価格2.6倍でやっと成立し本日も2日連続ストップ高から株価は既に7.8倍にまで大化けする好発進、これで昨年末からの通算で35社が連続で初値が公開価格越えとなり潤った資金の循環から新興市場の売買が急増するという上手い具合に回転が利いている状態。
このままの勢いを継いで2006年以来の39社連続を塗り替えることになるかどうかだが、これら個人の懐を潤す効用は勿論大きいものの、底上げ効果で影に埋もれていた成長企業群等の新陳代謝が促されるなどしてくれば資本市場も一段と機能しその相乗効果もまた大きい。