空売り解禁の効用

さて今月もそろそろ終ろうというところだが、周知の通り今月5日からは2002年に導入となった「空売り」の規制が漸く緩和されることとなった。機関投資家やヘッジファンドもやり易くなるというものだが、個人も従前の単元等が緩和されることでこれらの自由度が増すというもの。

初日には空売りが占める比率が今年最高水準になっていたが、5月の高値からちょうど信用期日の順次到来にあたりその因果玉目当てでショートが溜まった銘柄も多く散見されていた。ただ当の日経平均はそこから軽く1,000円以上上昇し本日も急反発で年初来高値更新となっており、モノによっては早々と踏まされた向きも多いのではないか?

繋ぎの用もあるので何とも言えないがここまでのSQも絡めカラを誘い易いスケジュールの設定も年初来高値の構築に一役買ったようにも見える。昨今ではハイフリークエンシー取引等も横行していることでこの緩和がどの程度の影響を与えることになるのか未知数の部分もあるが、何れにせよ市場がまた一歩本来の姿に戻り売買の厚みも更に増してくることになろうか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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