4ページ目

公認不正利得

本日も日経平均は続伸し、04/04以来約2カ月ぶりに15,000円大台を回復した。このところの一本調子の上昇で彼方此方余力も回復し、個別の銘柄では相変わらず小口から大口まで注文がミリ秒単位で繰り出されている板も多く目にする。

ところでこんなHFTに絡んで2月に触れた時は、証券取引等監視委員会が海外ファンドのセレクト・バンテイジに対して課徴金納付命令を出すよう金融庁に勧告した件を挙げたが、本日の日経紙法務面にも「相場操縦への対応 課徴金少額、抑制効果薄く」として同ファンドが登場していた。

前回も書いたようにここでもやはりその課徴金の額の少なさが書かれていたが、同頁では1回の取引の不正利得が1万円未満は対象外という事が書いてあり、これの積み重ねもあって課徴金額の異常な他との乖離が本邦では指摘されている。かねがね投資家間の平等性という点で均衡を探るのが課題とされているが、先ず法整備ありきだろうか。


資本効率への関心

先週末の日経紙財務面には「ROE、8.6%に上昇」として、東証一部上場企業の2013年度のROEが円安や構造改革による利益拡大が寄与して8.6%と前年度に比べ3ポイント強上昇、6年ぶりの高水準となるなど、日本企業の資本効率が改善している旨が載っていた。

ところでROEといえば思い浮かぶのがこれを重視したという新指数のJPX日経400か。この辺は本日の日経紙一面にも、1月に算出を始めた同指数に連動する投信の運用資産が1,010億円に達した旨が載っていたが、個人の資本効率の高い企業に投資したいという姿勢を表すようかの出来事である。

個別でも先月中旬には東証一部のアマダが純利益の100%を株主に還元すると発表し急騰、その後も上がり続け本日は4ケタの大台に乗せて年初来高値更新となっている。同社のこんな方針はJPX日経400を可也意識したものとされているが、当初この新指数が報じられた約1年前のそれは5%程度であったからこの一年でこんな動きが出てくる通りなかなか改善しつつある。

しかしまだまだ企業によっては現金が積み上がったままの低PBR銘柄もゴロゴロしているのが現状。こうしたところなど今後はそうした資本の有効活用策として自社株買い、若しくは増配などの実施思惑も大きく第二第三のアマダのような動きが出てくることを期待する向きも多い。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

カテゴリー

アーカイブ

2014

6

1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30