挙げられ続けるサイダー
本日の日経平均は8営業日ぶりに漸くというか小反落となったが、先週末までストップ高を交えて上場来高値を更新していたカルソニックカンセイも本日は漸く一服となっていた。周知の通り同社はKKRが傘下ファンドを通じてTOBするとの報で、同価格にサヤ寄せする格好から買いが殺到していたもの。
斯様にTOB価格が発表時時価より上方乖離しているケースなど事前に情報を掴めればサヤ寄せで濡れ手に粟の如くリスク無しで儲けられるワケだが、先週末にはかつてジャスダック上場の卑弥呼株式のTOBを巡って同社関係者の男性3人がインサイダー取引の疑いがあるとし証券取引監視委員会が金商法違反で強制捜査した事が報じられていた。
またその二日後にもあのライザップグループの子会社元社長について証券取引等監視委員会が資本業務提携におけるインサイダー取引疑いで強制捜査していた旨も明らかになっている。インサイダー取引に関しては当欄で約1か月前に取り上げていたばかりだが相変わらず新興ポスト中心に摘発のネタは尽きない。
今後これらの具体的な処分も明らかになって来ようが、この手のサイダー情報の「漏れ具合」は一昔とほぼ変わらないものの、その摘発率は諸々の要因から前にも書いたように各段に高くなっている事を関係者は念頭に置いておくべきだろうか。