メダルプロジェクトから一年
今朝のフジTVでは2020年の東京五輪・パラリンピックに向けてメインの新国立競技場を始め選手村、オリンピックアクアティクスセンター、カヌー・スラローム会場、有明アリーナ等を都心ゾーンと湾岸ゾーンに分けて既に着々と建設が進行している状況を空からレポートしていたのを見た。
この東京五輪といえばメダルに再利用する為に東京都庁で回収された携帯電話などの小型電子機器が10万個を超え、月初にはその記念式典が都庁内で開かれた。当欄でも昨年のちょうど今頃に「みんなのメダルプロジェクト」を取り上げていたが、この回収開始から1年が経過した段階でいずれの金属も現状不足しているという。
来るオリンピックで必要なメダル数は約5,000個だが、国際オリンピック委員会が定めたメダルは銀をベースとし金メダルは金張り仕様で少なくとも6グラムの純金を使用などの規定があるが、これらの内訳では銀が約4,900キログラム、銅が約3,000キログラム、金が約40キログラム必要となり中でも特に不足しているのは銀という。
上記の携帯電話1台から回収出来るのは金が約0.05グラム、銀は約0.26グラム、銅は約12.6グラム、また1台のノートパソコンから取れる金属の量は金が約0.3グラム、銀が約0.84グラム、銅が約81.6グラムというが、1年前に関係者らが廃家電からの回収見込みでもメダルを作成するのに十分足りる量を確保出来るとした観測にも暗雲が漂い始めた。
斯様な事から大会組織委員会は全国3,000か所の郵便局に携帯電話の回収ボックスを設置、今後はデパートや大学等にも設置予定といい、1,400超の自治体も小型家電回収に協力としているが、当初の計画通り一先ず来年春ごろまでに金・銀・銅合計で計8トンの回収目標が適うのかどうかこの辺に注目しておきたい。