ノーベル賞2018

周知の通り本日の日経紙一面を飾っていたのは、京都大学の本庶佑特別教が米テキサス大学の教授と共に2018年のノーベル生理学・医学賞を受賞した旨であった。受賞者は16年の東京工業大学の大隅栄誉教授に続き26人目、2年ぶりの快挙とまた日本にとって嬉しいニュースとなった。

2年前の大隅教授の時はオートファジーの仕組みで新たな創薬の道が開かれる可能性が囃されたが、本庶教授は人の体を守る免疫の仕組みを利用してがんを叩く新たな治療法開発に道を開き、これによって小野薬と米ブリストル・マイヤーズががん免疫治療薬オプジーボが開発・発売されている。

そんな背景から本日の株式市場では小野薬品が2016年8月以来、2年2ヵ月ぶりの高値を付けたほか、マザーズのカイオム・バイオサイエンスやキャンバスは揃ってストップ高まで買われ、同じマザーズのメディネットもザラバで大台替えと創薬ベンチャー群は急騰した。2年前の大隅教授の時を彷彿させるような光景となったが、株式市場のバイオ祭りもいまやノーベル賞のこの時期の風物詩として定着しつつある。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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