サイダーと純投資
週明け本日の日経平均は先週末の米株式の急反落を受け寄り直後は売られたものの、あと円安や上海総合指数の反発を支えに切り返す展開となった。個別では決算を手掛かりにストップ高するもの、大幅続落となるものなどあったがミネベアによるTOB価格にサヤ寄せしたユーシンは当然ながら上限での往来相場となっていた。
ところで同社株に関しては、先週末の日経紙投資情報面にて「ユーシン株 不自然な動き」と題し、TOB実施を発表する引け後より前の前場から一気に動意付いたのが不自然視されJPX傘下の自主規制法人が同社株に買いを入れた証券会社から顧客データを取り寄せるなど具体的な調査に着手、不正が疑われる場合には証券取引等監視委員会への報告などを視野に入れている旨が載っていた。
前回は富裕層に対して国税庁などが次々と包囲網を張ってきている旨を取り上げたが、証券市場における確信犯的な売買も昨今は次々と暴かれてしまう確率が高くなってきた。何故か漏れる情報を基にインサイダー売買がヤリ放題だった古き良き?時代は今は昔、ここ数年で割に合わない違法行為の一つになってきている。
ところで同社といえば旧村上ファンド系のエフィッシモ・キャピタル・マネージメントが、2ヵ月ほど前に保有比率を5.00%から6.03%に買い増した変更報告書を提出しており、かつての立飛企業MBOに乗じた売り抜け成功を思い出したが、今回も業績急降下やトップ辞任という想定外の障害があったもののまたまた上手くイグジットを決めたなという感じである。