面子と格
さて、ここ数日は老舗すし屋の「久兵衛」が来年9月を予定するホテルオークラの建て替えに伴って「オークラ東京」のメインエリアから片隅に追いやられ高級飲食店の格を著しくおとしめたとして、オークラ側に損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした事がTV等でも話題になっている。
ここでいうメインエリアとは新生オークラがトップブランドと位置付ける高客室単価のヘリテージウイングの事と思うが、此処へは従前より写真館を挟み同じエリアで店を構えて来た「山里」が入る予定。一方で片隅としているのはオフィスフロアも入る高層棟のプレステージタワーのショッピングアーケードの事か。
加えて山里には久兵衛出身者らの競合店も入るとかでその辺も話を複雑にしているが、久兵衛といえばそのネームバリューから公私問わず行った事のある向きも多いと思う。今年の夏には日経紙・人間発見の項でも連載記事を掲載していたのを思い出すが、その2回目ではホテルオークラやホテルニューオータニに出店した経緯も綴られていた。50年共に持ちつ持たれつ来た仲に一体何が起こっているのかだが大人の事情は当事者にしかわからない。