試金石のIPO
本日の日経紙マーケット面には「貯蓄から投資促せるか」と題して、来月に上場する調達額が国内IPOで最大の2.64兆円となるソフトバンクグループの通信子会社のソフトバンクの配当性向に着目し、これまで貯蓄から投資の受け皿として期待された過去の大型上場はそれを満たせなかったものの同IPOにこの辺を託し期待が出来る旨が書いてあった。
ソフトバンクのIPOについては数回当欄で取り上げているが、やはりこの頁でも親子上場となる形態について指摘されていた。誘致合戦の最中、緩めの間口で競合するアジアの取引所を横目で睨みながら東証としても今年の春先に当欄で述べたようにジレンマに陥ったのは想像に難くない。
そうした背景は兎も角も、貯蓄から投資といえば最近では日進月歩のフィンテックが投資に関するハードルを下げるのにほんとうに貢献しているなとの感が強い。スマホから容易に投資できる資産運用アプリなどの発達によって、これまでハードルの高さを感じ逡巡していた若年層向けの裾野を広げたのは大きく今後ももう一段新たな層の開拓が期待される。