亥固まる
皆様、新年おめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
さて、昨年の大発会を振り返ってみると「戌」の格言を裏付けるように急反発スタートで大発会としては96年以来の上げ幅で幕を開けたが、一転して今年の大発会は米アップルショックから一時700円以上も急落し大発会としての下げ幅は3年ぶりの大きさとなる全面安の展開となる新年の市場は波乱含みの幕開けを演じることとなった。
ちなみに毎度のことながら兜町界隈の相場格言では今年の干支「亥」は値固めで小幅な値動きにとどまる「固まる」とされている。日経平均の算出以来過去5回の騰落率を見ると4勝1敗で勝率は80%、干支別では申・酉に次ぐ勝率となっており昨年の戌年より期待が持てるデータとはなっている。
一昨年は記録尽くしの一年と当欄で年初に書いた覚えがあるが、昨年は更にそれを上回る記録尽くしの一年であった。振り返ると2月にVIXショックで相場が急落し、10月には約27年振りの高値を付けた後にクリスマスには再度急落、12月は1ヵ月の下落幅としては2008年10月以来、およそ10年ぶりの大きさになり結果として18年は2度の1,000円超の急落を演じこの大きさの複数回下落は90年以来、28年ぶりの事である。
ここまで高値から急落した背景には海外投資による巨額の日本株売り越しも効いており、現物株の5.6兆円の売り越しは87年以来、31年ぶりの大きさであった。年末にも書いた通り今年は元号が新元号に改元、また消費税も10%へ引き上がり、世界情勢も英のEU完全離脱や米中・米朝関係等々さらなる変化が待っているが、はたして過去のアノマリーが活きるのか否かいつになく注目の年になりそうだ。