3ページ目

国費でマスク?

一昨日の日経紙総合面には「医療用防護服が品薄」と題し、日本でマスクと共に化学防護服の品薄感が強まっている旨が書いてあったが、防護服といえば医療崩壊が著しいイタリアではジョルジオ・アルマーニが使い捨て防護服の製造に着手、またグッチやプラダもマスク生産を始めている等ファッション界が動いているが、高級車勢もフェラーリが人工呼吸器を、またランボルギーニもサージカルマスクの生産を開始している。

さてマスクといえば先月末の閣僚会議で首相が突然マスクを付け始めた違和感から翌日には全世帯に2枚ずつ布マスクを配布すると表明。休業補償や給付金から減税云々が焦眉の急となっているこの期に巨額を割いてのマスク配布に世間では賛否両論喧しいが、米に先駆けて感染が始まっていた日本はその後に感染が始まった米に比べ経済対策から何からスピード感が著しく劣るように見える。

今週は悲鳴にも似た緊急事態宣言要請が各界から出ていた間にも感染者が瞬く間に急増、漸く重い腰を上げ緊急事態宣言を発令するに至ったが、「スピード重視」、「躊躇なく決断」云々繰り返していた割に牛歩感は否めず、経済対策にしても過去最大を謳う割に現金給付一つ取っても国民の約80%がもらえないハードルの高さで規模ありきの遣っ付け感が否めない。

400億円超もの国費を投じ家族全員にも行き渡らない鳴り物入りの布マスクが我々の自宅に届く前に、既にドイツでは5000ユーロの緊急助成金が簡単なオンライン申請からたった2日で振り込まれているのを見るに、都合の悪い文書等々ものすごい勢いで破棄・改ざんで闇に葬る事が出来る機動力を持っているのにこんな危機的場面でそうした力を出さないところが実にやるせない思いだ。


コロナ関連の賞味期限

昨日は新型コロナウイルスの感染対策として企業のテレワーク導入の動きなどに少し触れたが、本日の日経紙市場点描には「在宅勤務関連に思惑買い」と題し、メルコホールディングスやアイ・オー・データ機器など在宅勤務関連需要が期待出来る企業への資金流入が目立っている旨が書かれていた。

ここ戻り急な相場だが疑心暗鬼の戻りの中でも斯様に新型コロナウイルス関連が物色される動きが続き、上記の他にも直近では新型コロナウイルス治療薬として効果が期待され200万人分の備蓄を目指すとした富士フィルムのアビガンの原料となるマロン酸ジエチルを供給するデンカが週を跨いで連続ストップ高と破竹の勢いである。

他に変わり種?では外出自粛の動きからの巣ごもり需要に加え感染症拡大で子育てに不安を抱える人が増加しているとの思惑も囃しオカモトが3月中旬から9営業日連続続伸となり約3割強の上昇を演じるなどしていたが、この手のテーマ株の持続性は新型コロナウイルス終息の如く見極め辛いのは過去の感染症パニックの時と同様か。


災い転じて

さて一昨日に政府は受診歴の無い初診者患者にもスマホ等でのオンライン診療を求めるなどオンライン診療の要件を緩和する方針を固めたが、この辺は本日の日経紙大機小機でも「オンライン化 流れ止めるな」と題し、今回のような有事になって漸く規制が緩和されその対策として活用すべく生きて来る旨が書かれていた。

同じくコロナウイルス対策としてのオンラインといえば、企業のテレワーク導入の動きだろうが、働き方改革の機運が熟していたところに上手く乗れたという感じだ。また長期になった春休みから入学式や始業式を過ぎなお登校出来ない異例ともいえる休校長期化でオンライン学習も彼方此方で急速に脚光を浴び始めてきた感がある。

本邦のこうした動きとは少し毛色が違うが、他に新型コロナウイルスの影響で中国では紙幣を滅菌消毒し密封措置を取るなどしているほか、主力の中国製割り箸や安価のプラスチック製品類など今月あたりから在庫が品薄になるとの観測も一部出ているが前者はキャッシュレス化促進の観点から、また後者もサスナビリティが叫ばれる昨今これを切っ掛けに使い捨て文化を見直す良い機会になる可能性もあるとの解釈も出来るか。


欧米との温度差

先週2日の日経紙朝刊の一面には「テルモ、人工心肺増産」と題し新型コロナウイルスの感染拡大で人工心肺装置の需要が高まるなか、国内最大手のテルモが生産量を現在の倍以上に増やし今後数カ月以内の間に国内の治療施設に100台超の人工心肺装置を供給できるようにする旨が出ていた。

漸く国内もという感じだが、この手では米国はテスラが人工呼吸器をNY工場で生産し世界の病院に向け送料も負担で無償配布する事を発表、GEとフォードモーターも協力し生産開始するほか、英国でもダイソンが人工呼吸器をわずか10日で開発し5000ユニットを製造して英国内外のパンデミックに対する取り組みに寄付する意向を示しているあたり、本業とは別に公共財を製造する社会的使命を担うという観点でやはり欧米は抜きん出ている感が強い。

斯様に上記の通り大手に加え新興企業や異業種企業も巻き込んで動員し増産を急ぐなど産業界が総力戦の構えを見せているが、一方で国内大手企業群の消極的姿勢は否めない。こんな状況下だけに積み上がって来た約460兆円ともいわれる内部留保をがっちり守り抜きたい気持ちも解らないでもないが、かつて松下幸之助氏が言った「企業は社会の公器」という言葉がこんな時にこそ思い出されるもの。


ロックダウンに戦々恐々

東京ロックダウン決定とのチェーンメールの具現化絶対阻止とばかりにギリギリの状態と判で押したように繰り返す政府だが、先に外出自粛要請が出されて以降首都圏のスーパー等には買い溜めで長蛇の列が出来るさまがまたぞろ目立った。マスクに始まり次はトイレットペーパーなど紙製品の買い占めが起き、今回は食料品や日用品といった感じでいい加減こういった光景に辟易している向きは多いだろう。

こうしたなか農水省は会見を行い食料の供給量は十分にあるとして慌てて買い貯めに走る必要はないとの見解を示したが、上記のマスクなど2月には官房長官が早ければ来週から品薄解消に向かうと発言し、それから1枚も手に入らなかった向きも多いなか1か月経った先週末の会見で同氏が解消には一定程度の時間を要すると涼しい顔で宣う姿を見るに全く持って説得力を欠くというもの。

そういった経緯にマスコミの煽り等も加わりこうした行動が連鎖してしまっている感もあるがマスクと違って食料品等の心配は無いにしろ、東京は全国消費の約4分の1を占めるともいわれるだけに仮の話で首都圏のロックダウンが数週間続いた場合はGDPを約0.5%押し下げ、その影響も五輪延期に並ぶ程になると試算されるだけに最悪の事態にならないのを今は先ず祈るばかりだ。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

カテゴリー

アーカイブ

2020

4

1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30