DAX構成銘柄破綻
さて、本日の日経紙投資情報面には「空売り、粉飾で見えた意義」と題し、先月に粉飾が発覚し破綻したドイツのオンライン決済大手ワイヤーカードを巡り、不正会計疑惑が報じられた後の株価の急落を巡りドイツやEUの金融当局がこれを問題視し空売り規制に出た件が疑問視されている旨の記事が出ていた。
この企業、その時価総額はドイツ銀行をも上回り日々のDAX寄与度ランキング上位に顔を出していた常連だっただけに破綻は衝撃的だったが、破綻したらすぐさまポスト移動措置が取られるワケでもなく未だDAX構成銘柄にとどまり間接的に投資マネーが流入している点がすごい。
それは兎も角、この破綻劇の裏では冒頭の金融当局もさることながら一部監査法人がその決算書に適正との監査意見を出していたり、また近年急増しているESG投資だがこのスコアを提供する複数の評価機関もこの企業を普通ランクや中間に位置付けていたというからガバナンスをどう捉えていたのか理解に苦しむが、早くからショートに動いていた空売り勢こそ斯様な市場の矯正に一役買っていた存在だったのは否めないところだろう。