物言う株主と言わぬ株主

本日の日経紙金融経済面には「生保「物言う株主」に一歩」と題し、今年の4〜6月の株主総会で第一生命保険の会社議案に対する反対票が前年同期比4ポイント増の17%に達するなど、これまで企業に忖度し会社側の議案に反対する事の少ない「物言わぬ株主」といわれた大手生保の企業との対話が変りはじめた旨が出ていた。

上記の第一生命保険以外でも住友生命保険や明治安田生命等々これまで反対票の公表など行ってきているが、斯様に大手生保各社は今やどこも自社のHPに「スチュワードシップ活動の取組方針」としてその対応ならびに報告書を掲げ、その対話数など大きく伸びている生保も出てきた。

ところでこうなるとETFの吸い上げで同じく多くの上場企業の大株主に名を連ねる日銀の存在にも自ずとスポットが当てられるというものだが、その議決権を持たない上場企業の隠れ安定大株主的存在?でガバナンス後退論まで一部指摘されているもののスチュワードシップコードの再改定絡め今後も対話を通じた企業側の変化に注目したいところ。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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