鮪初セリ2022
さて今週は各所でいろいろな初競りが行われたが、もはや新春の風物詩ともなった恒例の鮪の初競りも昨日豊洲市場で行われた。昨年はコロナ禍で飲食業界が打撃を受けている現状からこれまで8回にわたり1番マグロを落として来たすしざんまいを展開する「喜代村」が落札を差し控えたが、果たして今年も昨年に続いて「やま幸」が1本1688万円でこれを競り落とした。
ところでこの「やま幸」といえば鮪の渡る先は銀座に総本店を構える高級すし店「銀座おのでら」の各店という事になるが、ニューヨークやロサンゼルスなど世界各地に店を構えミシュランの星も獲得しているココは昨年に表参道にて新形態の回転ずしや立ち食い店をオープンしており競り落とした1番マグロは早速ここで破格の値段で振る舞われた。
お祭りとしては喜代村の戦線離脱は寂しい気もするが、かれこれ3年目に突入するコロナ禍の影響で予想以上に中間帯の飲食業界は疲弊しており費用対効果を狙い巨額を投じるのも憚られるというところなのだろう。一方でおのでらのような高級路線もコースでは叶わぬような一貫から気軽に食べられ、客単価も総本店の約六分の一ほどで済む上記のような新形態を展開するなど寿司の空白地帯を狙って果敢に攻める動きが出て来ている点などまた興味深いところだ。