前評判に暗雲

本日の日経紙・一目均衡には、東京証券取引所が4月に実施する市場再編に関してQUICKの2月の株式月次調査で市場参加者の56%が実質的に何も変わらないと回答するなどその前評判に対して散々な旨が書かれていた。その理由として基準未達でも移行できる経過措置の存在や期待を下回る時価総額基準など挙げられていたが、この辺は当欄でも1月に書いた通り。

同頁には消えるジャパンファンドと題してジャパンファンドの数がこの数年で減少している旨も書いてあったが、斯様な骨抜きとも言われかねない市場再編は更に市場再浮上に暗雲漂わせるものになりかねない。ところで前評判に対して散々なモノにもう一つ、東芝がグループ3分割計画を修正し2分割にすると発表した件がある。

物言う株主に忖度しながらすっかり風見鶏に成り下がった経営陣は昨年末の公表からわずか3ヵ月で軌道修正を迫られた格好だが、分割後の中核事業が依然として不透明なままでこちらも暗雲漂う。ともあれ先ずは来月の臨時株主総会で株主の理解が得られるか否かというところが焦点になろうが、まだまだこの先も紆余曲折が予想されるだけに目の離せない展開が続くか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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