値段の価値
さて、7月末に当欄では所謂「ダイナミックプライシング」を取り上げたことがあったが、今月アタマの日経夕刊・値札の経済学ではUSJはじめとしてテーマパークに価格変動制が広がっている旨の記事があった。収益の最大化と混雑の緩和による顧客満足度の向上が狙いだが、プライシングを巡ってはこのUSJのエクスプレス・パスやディズニーリゾートのプレミアアクセスなど近年枝葉の広がりが目立つ。
このプレミアアクセス、乗るまでに長時間覚悟のアトラクションやショー観賞の待ち時間を短縮できるまことに便利なシロモノだが、待ち時間の短縮といえば長年皆に知られていたモノとしてはいつの間にか休止になってしまったファストパスがあった。これが有料化になって復活?した時は失望の声もあったが、頻繁に来援が難しく効率よく回るのがミッションの遠方の向き等にとってはお金に変えられない価値になるか。
お金に変えられないといえば、超予約困難名店の予約席オークションサービスも先月から始まっている。既に某寿司店のランチ席では飲食代をはるかに超える10万円以上の入札があるようだが、落札時には手数料を取られ来店時には当然乍ら飲食代は別。そこまでして行きたいのかと賛否両論必至だが、プライシング理論の基本はより価値を感じている客から多く対価を受け取る事と同紙に書いてある通り今後もこうしたところへ商機を見出す動きは続きそうか。