ドーハの悲劇か歓喜か

周知の通り、サッカー・ワールドカップのカタール大会で日本が優勝候補の強豪ドイツを相手にE組初戦で逆転勝利の快挙を成し遂げたのも束の間、第2戦のコスタリカ戦ではまさかの痛恨の敗戦を期した。ドイツ戦後の称賛の嵐が一転して掌返しとなる様も一部に見られるなど、なかなか厳しい光景を見たがこの辺はマーケットもまた然り。

ドイツ戦翌日のアルペンやゼビオ等のスポーツ用品大手の店舗ではユニフォームの売上が前週の2倍~6倍に伸びたほか、キリンビールではビールの発注が最大で約5割増加。また株式市場でも上記のアルペンやゼビオHD、キリンHDが動意付き、ミズノは5.8%高と大幅続伸し約3年ぶりに3000円の大台を回復、また店舗で試合を放映している英国風パブ運営のハブも急騰し年初来高値を更新していた。

これがコスタリカに敗戦を期したことで週明けは一転してこれらの銘柄は一斉に反落モードに、上記銘柄のアルペンにゼビオHD、キリンHDにミズノに売り物が嵩み、ハブに至っては本日の東証値下がり2位にランクインするほどの急落を演じ見事?な往って来いの相場となりいずれの銘柄もドイツ戦前の株価にほぼ戻ってしまっている。

そんなこんなでやはり経済効果も気になるところだが、大手シンクタンクでは前回日本が16強入りしたロシア大会では国内の経済効果は215億円に上ったと試算している。今回も戦況次第となるが、兎にも角にも決勝トーナメント進出の行方は来月早々に行われる1次リーグの第3戦、強豪スペインとの試合にかかっており言わずもがなこれが注目される。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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