卯跳ねる

皆様、あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

一昨年は経済活動の再開などを背景にマーケットは記録ずくめとなったが、昨年はそれに輪をかけて記録ずくめの相場展開となった。何といってもその背景となったのはインフレを抑制すべく世界的な利上げ機運で07年以来の高水準となった米金利の年間上昇幅は2.3%強と遡れる1954年以降で最大となった。

これによって株も売られ米株式はダウ工業株30種平均が3月末から8週連続で値下がり世界恐慌期以来およそ1世紀ぶりの連続下落を記録、S&P500種も下落日の割合が6割弱と1974年のオイルショック時と同水準となるなど、MSCI全世界株価指数は21年末比で2008年のリーマン・ショック以来の下落率となった。

また為替も一昨年は円が主要25通貨で最弱の値動きとなり115円台へ対ドルでは15年以来の下落を演じるなどその兆候を見せていたが、今年は一時151円台後半と約32年ぶりの安値へ沈み、その値幅は38円超と35年ぶりの大きさとなった。2008年のリーマンショックの時でも約25円幅であったから今年が如何に歴史的な大きさだったかがわかるというもの。

千里を走る虎の昨年は大発会が急反発のスタートとなり29000円の大台に乗せるものの年間では9%安と4年ぶりの下落となった。今年の干支は卯。相場格言では「卯跳ねる」と昨年に続き勢いは良さそうで、1950年以降6回の勝率は4勝2敗。本日の大発会は昨年とは逆に急反落スタートとなったが今年も波乱の展開が続くのか、はたまた卯年の先に控える辰巳天井に向かって尻上がりに跳ねる展開になるのかどうか注目したい。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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