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ノーベル賞ウィーク2023

さて今年もやってきた恒例のノーベル賞ウィーク、皮切りとなる昨日の生理学・医学賞には新型コロナウイルスワクチン等に欠かせないメッセンジャーRNAの基盤技術を開発したペンシルバニア大の教授らが選ばれた。誰もが納得の受賞であったが、続く本日3日の物理学賞にはアト秒パルス光の研究における功績で欧米の原子物理学者3氏が受賞することとなった。

かつてはこの時期になると株式市場でも有力候補が絡む関連銘柄がザワついたものだったが、昨年は日本人の受賞が無く数年前のバイオ株のようにストップ高に乱舞するお祭り的な光景は見られない。10年以上も本命視されながら肩透かし?が続く文学賞に絡んでもなかば恒例となっていた丸善HDや文教堂HDの先回り買いももはや見られることなく盛り上がりに欠ける展開になりつつある。

その辺は兎も角も明日4日は化学賞、明後日5日は文学賞、そして6日には平和賞、9日にはこれまで唯一日本人が受賞したことのない経済学賞が発表される。上記の通り昨年は全ての賞において日本人の受賞がなく仮に日本出身者が受賞となれば一昨年の米プリンストン大学上席研究員の真鍋氏以来、2年ぶりとなるだけにこれからの発表を関連銘柄の動向と共に引き続き見守りたいところだ。


数多改正の10月

月初め恒例の値上げ品目チェックだが、帝国データバンクによれば今月の食品値上げは4634品目が対象となり、先ず酒税法改正で第3のビールが1缶あたり約9円の値上がりとなることで値上げされるうちの7割が酒類・飲料で占められる。他、コカ・コーラやサントリー食品が大容量ペットボトルを、丸大食品やプリマハム等でハム・ソーセージ等の加工食品を再値上げなど年間累計としても昨年水準を大きく上回る。

実際に日常買いしているモノで最近実感するのは原材料の類など特にオリーブオイルなどスペイン産の値上がりが著しい。そういえば冷凍食品でもかつて食べた際にそこそこ美味しいなと思ったハンバーグを先日スーパーで目にする機会があったが、しばらく買わないうちにかつて400円そこそこで買えたモノが900円台半ばと実に2倍に化けているのを見て改めて驚いたものだ。

ほか外食では毎年10月に値上げを重ねてきた吉野家が今年も今日から牛丼などの主力商品を値上げし、食品以外でも日本郵便が宅配便のゆうパックの料金を平均で10%値上げ、東京ディズニーリゾートの1dayパスポートも繁忙期でこれまで9千円台であったものが1万円の大台を超えることになる。また前回で書いた通りふるさと納税もルール変更でこれを遵守するために寄付額を引き上げる自治体も少なくない。

斯様に昨年来の相次ぐ値上げで企業収益は改善したが消費者の購買力が低下して売れ行きが伸び悩んでいる部分も出始めている事などから、一方で今月はおよそ800品目の値下げも予定され年内の値上げは今月で一旦落ち着くとの見方もある。コストアップ要因は依然燻ってはいるものの、PB商品含め消費者を囲い込む小売各社の戦略にも注目しておきたい。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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