デジャヴ感

衆院選、都議選、そして先の参院選と歴史的な3つの大敗でもなおこれまで続投の姿勢を崩さなかった石破首相だが、本日に予定されていた自民党総裁選を前倒しするかを判断する手続きギリギリのタイミングで自民党総裁を辞するとの表明をした。ちなみに次の総裁選にも出馬しない考えで、分断を避けるべく後進に道を譲る決断と聞こえはいいが政治空白が長引いた感は否めない。

一方でマーケットの方は自民党総裁選を巡る混乱がひとまず収束に向かった事や、次期政権が野党の協力を得る為に大規模な経済対策を打ち出すとの観測も高まり一気にリスクオンの流れから3日大幅続伸となった。個別でも双璧と言える次期首相候補で防衛力強化を訴える高市氏関連では三菱重工やIHIが大幅高、もう一人の小泉氏関連では同氏地盤で百貨店を展開するさいか屋が一時ストップ高まで買われる大幅高となっていた。

そういえば今回首相の説得に動いたのが菅副総裁小泉農相であったが、菅氏の時もやはり説得されての一転退陣表明だったなと。この時も日経平均は大幅に6日続伸し、TOPIXに至っては約31年ぶりの高値となったのが記憶に新しい。今回と併せてデジャヴ感だが、財政拡張への不安も一部出て超長期債は3日に付けた最高水準に並ぶなどしており後任候補の政策如何でまたこの辺にも注意が必要になろうか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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