AI跛行色
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本日の日経平均はソフトバンク株に翻弄されるかっこうでプラス圏とマイナス圏に大きく振らされ、引けは同社の下げ幅が縮小するのに合わせて反発して引けた。そんな中で三井海洋開発が純利益の大幅上方修正から後場にストップ高まで急騰し上場来高値を更新、同じく三井では三井金属も26年3月期に連結純利益が従来予想から上方修正するとの発表で急騰しこちらも上場来高値を更新、値上がり率ランキングで2位、3位に揃ってランクインした。
上記の三井金など銅市況の高騰にAIデータセンターのサーバー需要も相俟って関税ショックで付けた安値から本日の大引けまでその株価は実に約6倍まで大化けしているが、同じAI関連でも代表格のソフトバンクなど昨日発表した純利益は前年同期比2.9倍の2兆9240億円と同期間としては過去最高であったものの冒頭の通り株価は肩透かし?の反落となり、ひところのAIモノ総嵩上げから本日の市況を見るに跛行色が出てきた感もある。
かつてのITバブルを経た学習効果なのかどうか、何でもかんでも買い続ける姿勢からAI括りでも堅めの実需を選別する姿勢が出ているのが興味深い。いずれにしても冒頭の三井金属は本日の急騰ではれて“1兆円倶楽部”の仲間入りとなったが、近年の「AI」というテーマを背景に各大台更新でそれぞれの“大台倶楽部”も今年一年でその景色が大きく変わることになるか。