各々の行方

先月は度々LME(ロンドン金属取引所)について触れたが、その常識を超える破格の買収額と共に取引形態を巡ってもいろいろと憶測が先行している模様だ。まあこの辺は、常連中心に馴染みばかりが集っていた店をオーナーチェンジで広く一般に開放といったところだろうが、当の香港取引所は2015年1月まではLMEの既存の取引形態を維持するとしているもののまだまだ思惑が出てきそうだ。

さて、LMEと比較するに何ともローカルな話題だが取引形態といえば先週末の日経紙で「コメ先物市場の灯を消すな」と題した社説が業界モノとしてやはり目に留まった。鳴り物入りで登場したコメも関西に移り板寄せの道を歩んでゆくことになるワケだが、この先行きを憂慮する関係者は少なくない。

しかしコメだけを関西商取に映すその特異な移管形態もあって主管取引所での取引にこだわる農水省の市場監督権限へのしがみ付きと対で、一向に市場活性化策を講じないその姿に苦言を呈していたがこれはもうコメ登場以前から誰もが思っていたことで改めてこう真面目?に指摘されているのを見ると苦笑を禁じえない。

総合取引所関連法案でコメ先物は例外となり総合取引所が誕生してもこのコメ先物は加わらないことになったが、果たして来年の今頃はこの総合取引所、またこのコメの本上場の適否を巡ってどんな論議が紙面を賑わせているのだろうか。


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