LNGで一回転

さて、LNG先物市場の創設の話は当欄でも度々触れてきたが、先週末に経産省はLNG先物市場協議会にて世界初となるLNGの先物市場を2014年度をメドに東京商品取引所に創設する方針を正式に発表している。

もともと旧TOCOM時代の2010年度からの3ヵ年中期計画において上場検討対象商品からA重油を外しLNGを加える等してきたが、最終的にはドル建ての差金決済方式を取り他国にも上場要請することで国際連携を図り、早期のリクイディティー確保から指標性のある価格を形成させる狙いがあるとのことである。

以前にも書いたがこの商品もまた長期契約という独特の商習慣が存在し、日本が輸入するLNGは原油価格連動からとりわけ割高な契約が多く、東日本大震災で原発稼働が停止しLNGの需要が拡大している昨今こうした機運になるのは自然な流れだろう。

ところで先物の登場で調達コストが節約出来ようなことになれば、電力各社で最も恩恵を受ける事が出来るのが東電ということで連日数億株の大商いで本日も年初来高値を更新しているが、LNG先物創設の話はにわかに湧いたものでなくこんな単純な連想モノは網を張っておけば時間が掛からず電気料金値上げ分以上にカバーが出来るいい例である。


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